Record China 2022年12月18日(日) 9時10分
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中国共産党中央がによる中央経済作業会議では、経済の先行きについての厳しい認識が示された。最大のリスクは、新型コロナウイルス感染症の拡大と思われる。写真は北京南駅の様子。
中国共産党中央が習近平総書記(国家主席)の主宰により15日から16日にかけて開催した中央経済工作会議(中央経済作業会議)では、党最上層部が経済の先行きについて厳しい認識を持っていることが示された。同会議の公報では、2023年の作業について「穏(安定の意)」の実現を最重点とすることが繰り返された。中国では規制緩和にともない、新型コロナウイルス感染症の急拡大現象が発生している。感染拡大は経済にも大きな影響を与えかねない状況だ。
中央経済工作会議の公報は23年の経済作業の重点として、「安定を筆頭に置き、安定の中で前進を求める」「安定成長」「雇用の安定」「物価の安定」など、安定の実現を繰り返し強調した。
中国経済は厳しい局面にあるとの見方が一般的だ。これまでに多くの国際的な経済予測機関が、中国において感染症の状況に生じた変化も加味して、今年の中国経済成長の見通しを下方修正した。中国当局が設定した5.5%成長の目標を大きく下回り、3%に達することも困難とする見方もある。
経済工作会議公報は、中国経済は「需要の収縮、供給への打撃、将来に対する自信の希薄さ」の三重の圧力に直面していると認め、国外環境が不安定なことも、中国経済に対する影響を強めつつあると論じた。
中国政府・国家衛生健康委員会は毎日、前日の感染症の状況を発表しているが、12月3日分として新たな死者が2人あったと発表してからは連日、「新規死亡事例はゼロ」としている(12月16日分まで)。新型コロナウイルス感染症による累計死者は5235人で止まっている。しかし12月3日以降に、70代の著名ジャーナリストだった楊良化氏と周志春氏が相次いで亡くなったことについて、新型コロナウイルスに感染していたとの情報も流れたことなどで、国家衛生健康委員会の発表には疑問が持たれるようになった。
ソーシャルメディアでは、中国で感染症が急拡大し、死者も急増しているとの書き込みが相次いでいる。北京市では遺体が多くてすぐには火葬できず、家族が死亡したが順番待ちのために「遺体を搬出できずに数日間、放置していた」との投稿もあった。
感染拡大が特に深刻とされる北京市については、「準備ができていない状況で、感染症対策を突然緩和した」ことが問題だったと論じる専門家もいる。
中央経済工作会議の公報は23年の経済見通しについて、政策調整を加速し、協調を強化して経済成長を推進するとして、「全体的に回復する見込み」と論じ、一方で、その前提として「重大なリスクを有効に防止し除去する」ことを挙げた。公報は直接の言及を避けたが、「重大なリスク」として、新型コロナウイルス感染症があると考えられる。(翻訳・編集/如月隼人)
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