日本とオランダを取り込んで中国を包囲、米国の算段はうまくいくのか―中国メディア

Record China    2022年12月22日(木) 5時0分

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20日、環球網は、米国による対中半導体輸出規制について「日本やオランダを取り込んで、米国の算段は成功するのか」とする文章を掲載した。

2022年12月20日、中国メディア・環球網は、米国による対中半導体輸出規制について「日本やオランダを取り込んで、米国の算段は成功するのか」とする文章を掲載した。

文章は米国が今年10月に発表した中国への先進半導体チップ製造設備輸出規制措置について、米国の設備メーカーに加えて日本の東京エレクトロンとオランダのASMLも対象に含まれていたと米ブルームバーグが先日報じたことを紹介。中国の半導体産業は12インチおよび8インチ生産ラインでASMLのリソグラフィに依存しているほか、日本からはリソグラフィに加えてフォトレジストや大型シリコンウエハーといった半導体材料も輸入していると伝えた。

その上で、国際経営コンサルタント、エリス・コンサルティング社創設者である立花聡氏が米VOAのインタビューに対し「日本の半導体産業はすでに台湾や韓国に遅れを取っており、日本が米国による対中制裁に加わっても実質的な損失は大きくない。もし制裁に加わらなければ米中双方から嫌われることになる」との考えを示した一方で、日本の当事者企業は異なる考えを持っており、東京エレクトロンのファイナンスユニットGMを務める川本弘氏が今年8月に「米国の対中ハイテク輸出規制拡大を非常に懸念している。中国は非常に重要な市場であり、中国市場が引き続き成長していくと信じている」と語っていたことを伝えた。

また、オランダも米国のやり方に不満を抱いているとし、ASMLのピーター・ヴェニンクCEOが今月13日に「われわれの先進的な極端紫外線リソグラフィの対中販売が禁止された場合、中国企業は主に米国産の薄膜堆積設備やリソグラフィを購入する必要に迫られる。利益を受けるのは米国の半導体設備メーカーだ」と指摘したことを紹介している。

さらに、英フィナンシャル・タイムズの10日付報道として、ソニーの技術責任者である北野宏明氏が米国による対中半導体制裁について「一時的には中国の半導体調達に影響するものの、中国の人工知能分野における成長の勢いを抑えることはできない」と語り、NECの森田隆之社長も同様の認識を示しているとした。

記事は、中国政府が1兆元(約19兆円)を超える規模の半導体産業助成計画を制定中であり、半導体産業の自給自足を目指すとともに、米国による輸出規制問題について今月12日に世界貿易機関(WTO)に提訴を行ったとの報道とともに、中国の専門家が「政府レベルのアクションに加え、中国の半導体産業自身もサプライヤーの多様化を模索し、米国を除く供給体系の開拓で一定の進展を得ている」と述べたことを紹介。中国国内で着々と米国による対中規制を克服するための取り組みが進んでいることを伝えた。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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