Record China 2022年12月26日(月) 11時50分
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中国の大手ポータル/ニュースサイトの網易は25日、韓国は中国に起原を持つ花火などを、自国の伝統文化であることにしようと動いているとして批判する文章を掲載した。写真はソウル市での花火の打ち上げ風景。
中国の大手ポータル/ニュースサイトの網易は25日、韓国は中国に起原を持つ花火などを、自国の伝統文化であることにしようと動いているとして批判する文章を掲載した。同文章は、日本にも同様の行為があると論じた。以下は、その抄訳だ。なお、日本人読者のために、若干の情報を追加したことを、お断りする。
■花火や爆竹に危険性があるのは事実だが、中国の文化でもあった
わが国の花火や爆竹は、2000年以上の歴史を持つ。しかし花火や爆竹は2014年以来、安全面を理由に規制が厳しくなり、全面禁止に向かっている。2022年末までに、中国で花火や爆竹の禁止政策が制定された都市は138カ所に達する。
爆竹による火災はこれまで何度も発生してきた。安全上の問題があるのは事実だ。また、2006年1月には河南省の林州市内の花火工場で爆発事故が発生して16人が死亡した。それ以外にも、死者を伴う花火工場の事故は繰り返し発生している。花火や爆竹の製造を規制することは非常に大切だ。
ただし、花火と爆竹には歴史と文化が伴っている。各種の祝日や結婚式など祝いの場では、ほとんどの場合に爆竹が鳴らされてきた。特に春節(旧正月)の時期には、年間使用量の5割以上の爆竹が鳴らされた。新年を迎えるに当たっては、どの家も玄関を開けてまず爆竹を鳴らした。北宋の政治家で文人だった王安石(1021-1086年)は「元日」という詩に「爆竹の音の中で一歳が過ぎれば、春風はとそに暖かさを送り込む」などと表現している。
これが、われわれの生活文化だった。爆竹や花火は封建的な悪習ではなく、伝承文化の一部だった。それが全面的に禁止されつつあることは残念だ。中国では結婚式や春節の雰囲気を出すために、電子爆竹が使われるようになってしまった。
■韓国人は中国の文化を「自らのもの」として盗む、日本人もだ
端午の節句から伝統服、漢字や印刷術など、韓国はことごとく、われわれに先んじようとしてきた。これらの起原が中国になるのは明らかだが、韓国人は、「自らが長年利用してきたので、すでに自らの本性」になったという論理を少しばかり展開している。
そして韓国人は「花火」の分野にも手を伸ばしてきた。韓国は2020年、国連のユネスコで燃灯会の世界遺産登録が承認された。燃灯会は韓国全体に広がる風習で、旧暦4月8日の仏陀の誕生を祝う由緒ある仏教行事だ。そして行事の特徴は花火と花灯籠だ。
燃灯会は新羅時代(紀元前57年-935年)に始まり高麗による統一時代(918-1392年)に定着したとされる。朝鮮半島は古くから断続的に中原(中国中心部)に統治されており、文化の融合は避けられない。
韓国の燃灯会の世界遺産登録は、どう見てもわれわれの顔をひっぱたく行為に思える。さらにひどいことに、韓国人は中国の慣習を自分たちのものにして「逆ギレ」をする。例えば、中国の時代劇の「如意芳霏」について、韓国人ネットユーザーは「韓国の習慣を盗んだ」と批判した。
韓国人が「起原」についてどのように主張しようとも、われわれは「受身」で応戦してきただけだ。われわれは韓国人が文化を奪うことに対して、何もしてこなかった。ただ、少しばかり焦っただけだ。いや、焦りもしなかった。韓国でも燃灯会はそれほど盛んでなくなったが、燃灯会はいまだに世界無形文化遺産のままだ。なお、日本では今では囲碁をやる人がほとんどいないのに、日本人は五輪に際して囲碁文化を宣伝することになった。
■原因は中国人にもある、自らの文化を尊重しなかったからだ
われわれの文化は、われわれ自身が重視していないからこそ、日本や韓国に盗みの機会を与えているのだ。われわれは春節や中秋節など伝統的な祝日をほとんど重視しなくなった。春節には花火をやらなくなったし、親戚や友人を訪問することもしない。清明節に(亡くなった家族や先祖に捧げるために)紙を燃やすこともなくなったし、中秋節にも家族全員が集まらない。端午節は商業施設をぶらつく日になった。むしろクリスマスや感謝祭の方が盛り上がるぐらいだ。
われわれの元に、伝統的祝日の形式は残ったが、内なる文化はなくなってしまった。
一方で、日本人と韓国人はわれわれが捨てた文化を重宝している。中国の伝統文化を盗み、大きな成果を挙げてきた。中国人は深く考えねばならない。われわれは西洋文化を尊び、われわれの文化は失われつつある。
中国でこれ以上花火が禁止されたのでは、中国の花火を韓国が自国の世界無形文化遺産として登録することになる。確かに花火や爆竹には害があるが、制御することは可能だ。私は花火や爆竹の生産と、祝祭の際の使用を支持する。これは私たちの文化の一部だ。われわれが失ったら、本当に他の国の文化遺産になり、われわれのものではなくなるかもしれない。
今から50年後には、中国人の子らが「花火は韓国のもので、中国のものではない」と言っているかもしれない。そうなれば、実に大きな皮肉だ。そうはなってほしくはない。(翻訳・編集/如月隼人)
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