2020年秋以来、姿が公開されることがほとんどなくなったアリババ創業者のジャック・マー（馬雲）氏が5日、タイ・バンコク市内のムエタイ競技場に姿を見せた。馬氏はVIPエリアで、訪れたムエタイ選手にファイティングポーズを取るなどした。アリババ傘下で金融を手掛けるアントグループは7日、馬氏のアントグループに対する支配権が消滅すると発表した。香港メディアの香港01が報じた。

タイメディアの報道によると、馬氏は5日夜にバンコク市内のラジャダムナーン・ムエタイ競技場に姿を現した。VIPエリアに いる馬氏が、訪れたムエタイの伝説的選手だったブアカーオ・ポー・プラムック氏にファイティングポーズを取る様子が撮影された。

馬氏は、農村部の教育活動などを支援する馬雲公益基金会を手掛けている。12月30日には、農村部で働く教師を支援する「郷村教師計劃」のイベントにオンラインで参加した。馬雲公益基金会は、参加時の馬氏の様子やメッセージを公開した。同イベントは、毎年旧暦12月8日に開催されている。2022年12月30日は旧暦12月8日だった。馬氏の様子が公開されたのは、やはり旧暦12月8日だった22年1月20日に開催された同イベント以来だった。

馬氏は20年秋以来、姿をほとんど現さなくなった。英紙・フィナンシャルタイムズは22年11月、馬氏は東京に半年近く滞在しており、米国とイスラエルにも定期的に渡航していると報じた。

アントグループは7日、コーポレートガバナンスを改善し続けていると発表した。調整が完了すれば、各株主は独立した意思で議決権を行使することになり、各株主が単独又は共同でアントグループ株主総会を支配する状況や、いかなる株主であれその指名する役員の人数が全役員の半数を超える状況も存在しなくなるので、株主が直接あるいは間接的に、単独または共同でアントグループを支配する状況は存在しなくなるという。（翻訳・編集/如月隼人）