中国メディアの環球網は17日、日韓に関係改善の風が吹く中、韓国のネットユーザーからは政権に対して厳しい非難の声が上がったと報じた。

記事は、韓国・聯合ニュースの報道を引用。それによると、17日にソウルのロッテホテルで日韓・韓日協力委員会の第56回合同総会が行われた。尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領は会議に寄せたメッセージの中で、「韓日関係はこの数年間、最も困難な時期を経験したが、最近は明らかに改善の兆しを見せている」とし、「最近の岸田文雄首相との数回の面会では関係を改善し、両国間の協力を一層深めることで一致した」「日本は韓国の各分野における協力パートナーであり、韓国にとって最も近く、最も重要な隣人だ」と強調した。一方、岸田首相は「両国間の懸案を解決するため、尹大統領をはじめとする韓国政府と緊密に意思疎通を図っていきたい」との意向を示した。

環球網の記事は、「懸案とは元徴用工問題を指している。韓国最高裁は2018年、日本が朝鮮半島を植民地支配していた時代に徴用した労働者への賠償を関連する日本企業に命じたが、日本側がこれを拒否した。この問題をめぐっては、韓国政府が昨年、韓国財団が日本側の賠償金を肩代わりする案を提示していた」と解説。また、日本が19年に半導体材料の韓国への輸出規制を発動したことについて、韓国側は日本側に規制を解除するよう求めているとも付け加えた。

その上で、「韓国のネット上では尹大統領の発言に怒りをあらわにするコメントが寄せられている」とし、韓国メディアの報道のコメント欄に「韓国国民の怒りはすでに頂点に達しているのに、尹錫悦は親日にいそしんでいる」「今の大韓民国の実権は親日派が握っている。韓国史上最も暗黒の時代だ。親日派は失脚せよ」「なぜ日本人に指図されなければならない？。これによる損失は目に見えているじゃないか。本当に理解できない」「売国行為にへどが出る。真の『義士』が早く現れることを期待する」といった声が並んでいることを紹介した。（翻訳・編集/北田）