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海外華人はどのように「神薬」を中国に送るのか―独メディア

Record China    2023年1月24日(火) 21時0分

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21日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、新型コロナの感染が拡大した中国では、認可されていない治療薬Paxlovidを米国から取り寄せるために市民があの手この手を考えていると報じた。

2023年1月21日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは「海外華人はどのように『神薬』を中国に送るのか」と題し、新型コロナの感染が拡大した中国では認可されていない治療薬Paxlovidを米国から取り寄せるために市民があの手この手を考えていると報じた。

記事は、12月初旬に中国がゼロコロナ政策を急転換したころから中国国内では新型コロナの感染が急拡大し、多くの薬局で解熱剤などが品薄になったため、海外の中国系住民が20年のコロナ発生初期のように再び風邪薬や解熱剤、痛み止め剤を中国の親類や知人に送り始めたと紹介。その中でも米国で認可された一方で中国では認可されていない抗新型コロナウイルス薬のPaxlovidが最も人気を集めていると伝えた。

一方で、販売が承認されている米国でもあくまで医師による処方が必要な処方薬扱いであることから通常は簡単にPaxlovidを手に入れることは難しいとした上で、中国系の住民は自分の周囲で感染した人からPaxlovidの残りがないかを聞いたり、自らが感染した際に支給された物を集めたりなどしていると紹介。中国系留学生のSNSコミュニティには「Paxlovidを売ります」というユーザーがしばしば出現しているとした。

ただ、仮に首尾よくPaxlovidを入手できたとしても、処方薬であること、中国国内で認可されていないことから税関でシャットアウトされる可能性が非常に高いという。記事は、中国系の人々があの手この手を繰り出して税関のチェックを逃れようとしており、簡単なものではサプリメントの容器に紛れ込ませる、やや手の込んだ方法として衣服のポケットに縫い付ける、ノートやテキストのページに貼り付けるといった工作が行われていると紹介した。

記事はさらに、運良く税関を通って中国国内に入ったとしても、感染者が続出して運び手が不足している中国国内の物流業界にあってはどれほど遅延するかがわからないとしたほか、その希少性から輸送途中に何者かによって盗まれるリスクもあると指摘。このため、中国国内でPaxlovidを購入できないかさまざまな手段を試みる人もいるものの、やはり上海や北京といった大都市でない限り手に入る可能性は低いことを伝えている。

そして最後に、Paxlovidを入手して中国に住む父親に送ったという在米中国人が、米国政府の予算で患者に無償提供している薬品を自ら使わずに中国に送ったことにいささかの申し訳なさを感じるとしつつも「そうするしかなかった。父親が重病に罹っているのに遠い異郷で何もできない親不孝な息子にはなりたくなかったから」と語ったことを伝えている。なお、この父親はコロナには感染していないという。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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