許願節の変わった願掛け、大木にミカンを投げる!―香港

フライメディア    2023年2月8日(水) 13時30分

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香港ではコロナ前の正常が戻りつつあり、旧正月に新界大埔エリアの林村で許願節が無事に開催された。

香港ではコロナ前の正常が戻りつつあり、旧正月に新界大埔エリアの林村(ラムチュン)で許願節(Hong Kong Well-wishing Festival)が無事に開催された。許願節は香港の旧正月に欠かせない大切な行事の一つ。2021年と2022年は新型コロナウイルス蔓延のため、やむなく取り消しとなっていた。

許願節は林村の「許願樹」近辺で行われる。この許願樹とは古くから香港の人々に親しまれてきた神聖な大木だ。

願いや名前を書いた札にミカンをくくりつけ、それをこの村の入口に位置するガジュマルの大木にに投げる。ミカンが大木に届き、枝に引っかかれば願いが成就すると言い伝えられており、現在でも願掛けのミカン投げが続けられている。

一時期はミカンの重さに耐えられず、大木が傾くことがあった。そのため、現在はミカンではなくミカンを模したプラスチックを使用しており、大木も人工的に作られたものに置き換えられている。

ミカン投げ自体は年中行うことができるが、旧正月の許願節は特別だ。香港中から大勢の人がこの地を訪れ、新しい一年の願掛けや家内安全、健康などを願う。許願樹の周辺には多くの店が出て、華やかで盛大なイベントが行われる。今年の許願節は旧正月元日に当たる1月22日から元宵節の2月5日まで開かれた。


許願節が終わる2日前には雨天にもかかわらず多くの人が訪れた。


食べ物から土産品までさまざまな店が出店した。

獅子の右奥に見えるのが許願樹


こちらが現在の許願樹。木の枝から多くの赤い札とミカンが吊り下がっているのが分かる。


このように札に願いを書き(現在は願いにチェックを入れるようになっているが、裏面に手書きで改めて願いと名前を書くことができるようになっている)、ミカンと共に投げるのが習わしだ。


こちらでミカンと札を買う。1セット50香港ドル(約830円)。


地元の人々によるライオンダンスの体験ブースもあった。


林村の許願樹といえば、山間エリアならではの豆腐花が有名だ。おいしい水がある場所ではおいしい豆腐花が作られると言われており、この豆腐花を食べて帰る人が多い。

お詣りといっても実にさまざまな場所でいろいろな参拝方法がある。しかし、許願樹のようにミカンを投げることで願掛けをするのは珍しいのではないだろうか。

ミカンは軽いプラスチックに変わってからというもの、重みがなく、なかなか遠くへ飛ばずことができない。そのため、木にかけるのも技術が必要で、なかなかに楽しめるアクティビティーとも言える。香港を訪れた際はぜひ挑戦していただきたい。(提供/フライメディア)

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