フライメディア 2023年2月15日(水) 13時30分
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香港人には日本好きが多い。日本の食べ物や観光地はもちろん、その季節、その時にしか見ることができない日本ならではの光景にも強い憧れや情熱を抱いている。
香港人には日本好きが多い。日本の食べ物や観光地はもちろん、その季節、その時にしか見ることができない日本ならではの光景にも強い憧れや情熱を抱いている。とりわけよく話を聞くのが春の桜や秋の紅葉、冬の雪景色だ。日本で桜が咲く季節は香港のイースターホリデーと重なることが多く、この時期の日本行きのチケットは高値がつけられ、ローカルの旅行会社では桜の開花予想に合わせた高額なツアーが売り出される。
このように日本を愛する人が多く住むが、香港でも2~3月になると数カ所で桜を見ることができる。自生の桜ではなく、他の土地から持ち込まれて植樹されたものだ。中でも日本人墓地の桜は日本からやってきた河津桜の木として有名。これらの希少な桜のスポットは香港でも大切にされ、桜の名所として知られている。
そして今年、一躍大人気の桜のスポットとなった場所がある。それは空港にほど近いランタオ島の東涌という場所にある「東涌櫻花園(Cherry Blossom Garden)」だ。MTR東涌駅から徒歩15~20分の空港寄りのエリアに位置し、香港国際空港が管理している。空港と市内を結ぶ途中にあるため、空港到着後にバスで東涌市内まで行く際に、ルートによってはこの桜を見ることができる。到着してすぐに満開のピンクの桜を目にできるとは、なんとも奇遇でうれしい出迎えになることだろう。
「東涌櫻花園」の周辺はもともとフェンスで囲まれていた場所だったが、そこに中国本土の広州から80本以上を超える桜が持ち込まれた。そしてこれらの桜の木は立春を迎えるとともに花を咲かせ始め、12日現在、ほぼ満開を迎えた。
満開の80本の桜の木を一目見ようと、週末にはまさに文字通り大勢の人が列をなして訪れた。桜を一目見ようと歩いてスポットへ向かう人で大行列ができた。交通誘導員も多く出動した。
桜が満開を迎えた2月上旬の週末には、大勢の市民が日本より一足早く春を満喫した。
コロナ規制の元ではこれほど多くの人が集まるイベントの開催は難しかったが、今、市民はコロナ規制のほぼ解けた行動の自由を春の訪れとともに謳歌している。
近くで見ると確かに桜の形をしている花が美しい。そして日本の桜よりも濃いピンク色の花はとても艶やかだ。
桜に加えて、このスポットのもう1つの楽しみは「ゴンピン360」というケーブルカーだ。以前このブログでも紹介したランタオ島の大仏と東涌エリアを結ぶケーブルカーが、まさに桜のスポットの上を走り抜けている。
この香港のアイコンともいえるゴンピン360ケーブルカーと桜のコンビネーションの光景は、桜の花が満開となるこの時季しか見ることができない特別な景色だ。
このように多くの人を喜ばせている東涌櫻花園。来年も美しい花を咲かせ、世界中からの観光客や香港市民の憩いの場となってほしいものだ。(提供/フライメディア)
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