上海には「恋人たちの聖地」と呼ばれる、カップルに人気の通りがある。上海市虹口区の魯迅公園近くにある小道で、「甜愛路（ティエンアイルー）」という約526メートルの通りだ。「甜愛」は「甘い愛」という意味で、上海で最もロマンチックな道とも称される。

この通りを歩いてみると、いろいろなところに「ハート」が見える。歩きながらハートを探していくのも楽しい。また、人気のカフェ「甜愛珈琲館」も、この通りに来たら必ず立ち寄りたいスポットの一つになっている。

道の両側の壁には世界各国の著名な愛の詩が28首刻まれているほか、各国の言葉で「I LOVE YOU」という意味の文字もある。もちろん日本語もあり、「あなたが好きです」の文字を見ると何だか少し照れる。

こうした壁の文字を眺めながら、車通りも少ない閑静な住宅街の並木道を歩くと、まるでドラマのワンシーンのようで、ロマンチックな気分になる。

この「甜愛路」には、手をつないでこの道を歩いた2人の恋は永遠に続くとか、甜愛路にあるポストからラブレターを出すと恋愛が成就するといった都市伝説もあるそうだ。

ほかにも「愛心ポスト」と呼ばれる郵便ポストやハート型の信号が設置されるなど、SNS映えするスポットには事欠かない。

壁一面に愛の告白や熱いメッセージが書かれたピンクの「甜愛留言墻」も目立つが、落書きの多さにも驚く。落書き用に設置されたボード以外に、カフェの壁やポストにも名前やメッセージが書かれている。

昨今では新型コロナウイルスの影響を受け、閉まっている店舗も多く、閑散としている「甜愛路」。平日は人通りも少ないが、5月20日のネットバレンタインデーや2月14日のバレンタインデーなどの恋人たちのイベント日には、また多くのカップルでにぎわう光景が見られるだろう。（提供/フライメディア）