米国で販売台数首位奪還のGM、なぜ中国での販売台数は5年ぶり低水準に?―中国メディア

Record China    2023年2月21日(火) 8時0分

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19日、中国の雑誌「財経」は、米国の大手自動車メーカー、ゼネラル・モーターズ(GM)が米国で好業績を残す一方で中国市場で低迷していることについて解説する記事を掲載した。

2023年2月19日、中国の雑誌「財経」は、米国の大手自動車メーカー、ゼネラル・モーターズ(GM)が米国で好業績を残す一方で中国市場で低迷していることについて解説する記事を掲載した。

記事はGMが22年に世界で593万9000台の乗用車を販売し、米国で最大、世界で5位の販売台数になったと紹介。中でも業界全体が前年比8%減となった米国市場で同2.5%増となる227万台を販売、トヨタを抜いて米国市場最大の自動車メーカーの座を奪回したと伝えたほか、売価の高い米国市場販売が好調だったことから、22年12月期通期は売上高が前期比23.4%増の1567億4000万米ドル(約21兆円)、純利益も99億ドル(約1兆3300億円)で前期比の減少を1%未満にとどめるという、予測を上回る好業績を残したことを伝えた。

一方で中国市場では低迷が続いており、22年の販売台数が前年比20.36%減の230万台超で傘下ブランドが全て販売数を減らしたと指摘。GMは最盛期には中国市場で400万台を販売していたものの、18〜20年には3年連続で販売量が減少、そして22年はこの5年で最低の販売台数になったとしている。

また、中国市場で低迷する要因についてGMはコメントをしていないものの、業界内では上汽GMが18年より大々的に導入した3気筒エンジンが中国の消費者に不評だったと広く認識されていると紹介。3気筒エンジンは環境保護性能が高い一方で動力が不十分でノッキングが起こりやすいために中国市場で敬遠され販売が低下したと見られ、上汽GMの上層部もこれに気付いて一部車種で4気筒エンジンを復活させたものの、かつてのような売れ行きは戻っていないと解説した。

その上で、中国での劣勢を挽回するためにGMも努力はしているとし、今年は上汽GMブランドで多くの新エネルギー車、化石燃料車を発売予定であるほか、25年までに電動化、スマート化分野に700億元(約1兆3700億円)を中国に投入し、中国での電気自動車(EV)年間生産能力を100万台超にまで高める計画を立てていると伝えた。

さらに、GMが中国市場だけでなく会社全体で「自動車というハードウェアを作れるソフトウェア企業」へのモデルチェンジを図り、25年までに電動化、スマート化に向けて350億ドル(約4兆7000億円)を投資する予定だと紹介。EV分野ではリチウム鉱山への投資から半導体工場に至るまで、米国内でのサプライチェーン構築を進めており、モデルチェンジに成功すれば30年には売上高が現在の倍になる見込みだとする一方で、「そのためには中国市場で続く販売減、EVの黒字化が困難であること、2年間で20億ドル(約2700億円)のコストダウンといった現実の難題を解決する必要がある」と指摘した。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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