フライメディア 2023年2月20日(月) 15時30分
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上海で最もよく知られている日本の書店・内山書店の跡地に2022年11月26日、「1927・魯迅与内山紀念書局」がオープンした。写真は「1927・魯迅与内山紀念書局」の厳かな外観。
上海で最もよく知られている日本の書店・内山書店(1917〜1945年)の跡地に2022年11月26日、「1927・魯迅与内山紀念(記念)書局」がオープンした。
内山書店は、内山完造(1885〜1959年)さんが開いた書店で、当時、魯迅(ろじん、1881〜1936年)が上海滞在時に足しげく通い、内山完造さんと親交を深めた場所として知られる。魯迅は日本人にもなじみの深い中国の文学者で、日本に留学した経験もある。日本でも中学や高校の国語の教科書に作品が掲載されていることもあり、読み親しまれている。
この内山書店の跡地は上海市虹口区にあり、上海市文物保護単位(重要文化財に相当)に指定され、これまで地道な旧跡保存活動や修復が続けられてきた。
今回オープンした書店「1927・魯迅与内山紀念書局」は広さが約800平方メートルで、3階建てになっている。2022年12月下旬に訪れた時は1階(一部は閉鎖中)と2階が開放されていて、スタッフによると3階は準備中とのことだった。
クラシカルで厳かな外観の建物の中に入ると、1階には内山書店の歴史を紹介するパネルや魯迅ゆかりの資料の展示のほか、書籍販売コーナーやカフェスペースがある。併設のカフェでは、座席数は少ないながらも、ゆったりと落ち着いた中で、文化的な香りを感じることができる素敵な空間が創られている。
2階に上がると、読書・自習ができるスペースもあり、整然と並んだ書籍と落ち着きのある色味のインテリアに囲まれ、あたかも大きめの書斎あるいは街の図書館にいるかのような温かくて懐かしい印象を受ける。「この環境で読書ができたら最高」と本好きにはたまらないほど魅力的なフロアは、思わず長居したくなる。
また、書籍販売コーナーでは、窓から差し込む光と通りから聞こえる人の声が心地よく感じるほどの静けさが広がり、何となくノスタルジックな気持ちになる。
この「1927・魯迅与内山紀念書局」は、当時に思いをはせながらカフェでまったりとしたい方におすすめ。周辺には魯迅公園、魯迅故居、魯迅小道など見どころも多いので、できれば1日かけてこのエリアをゆっくり散策してみてほしい。(提供/フライメディア)
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