Record China 2023年3月6日(月) 7時0分
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英誌エコノミストはこのほど、アジアの14カ国・地域によって共同で形成されるサプライチェーン「オルトエイジア」が今後数年間で徐々に中国に取って代わり世界の生産活動の中心になる可能性があると指摘している。
仏RFI(中国語電子版)の4日付報道によると、英誌エコノミストはこのほど、アジアの14カ国・地域によって共同で形成されるサプライチェーンの総称である「オルトエイジア(Altasia, alternative Asian supply chain)」が今後数年間で徐々に中国に取って代わり世界の生産活動の中心になる可能性があると指摘している。
オルトエイジアに含まれるのは、日本、台湾、韓国、インド、シンガポール、マレーシア、ベトナム、インドネシア、タイ、ブルネイ、バングラデシュ、カンボジア、フィリピン、ラオスの14カ国・地域。
エコノミストは「米国と中国の間の拡大する地政学的亀裂の結果、グローバルな製造業者はアジアで新しい生産拠点を探すことを余儀なくされている」とし、「アジアには単独で中国に匹敵する国は一つもないが、複数の国と地域により形成されるオルトエイジアには相当な競争力がある」と指摘する。
エコノミストによると、オルトエイジアの輸出規模が中国と同等であることをデータが示している。2021年10月から22年9月までの1年間の対米輸出額は、オルトエイジアが6340億ドルで、中国の6140億ドルをわずかに上回った。ただし中国の輸出が主に電子製品に集中しているのに対し、オルトエイジアの輸出はより多様化している。
労働力の教育レベルに関しても両者は非常に似ている。25~54歳の労働人口のうち高等教育を受けた人数は、オルトエイジアが1億5500万人で、中国は1億4500万人だ。
エコノミストは「オルトエイジアの多様な経済システムは中国のように集合的に機能しておらず、各国のインフラ整備の程度の違いや規制や行政措置の違いなど隠れた課題もあり、中国の生産能力に完全に取って代わるのは難しいかもしれない。だが多くの企業にとって、中国以外の代替サプライチェーンを見つけることが最優先事項であり、オルトエイジアで新たな機会を模索し続ける可能性がある」と指摘する。
世界銀行による18年の物流パフォーマンス指数(LPI)では、中国のスコアは5点満点中の3.61で、評価対象160カ国中27位。日本は4.03、シンガポールは4.00、バングラデシュとカンボジアは2.58。日本とシンガポールは世界総合ランキングのトップ10にランクインしているのに対し、バングラデシュとカンボジアはランキングの後ろ半分に位置している。(翻訳・編集/柳川)
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