2023年3月5日、韓国・ソウル新聞は、中国の消費者の中で韓国製品を避ける傾向が強くなったと伝えた。

記事によると、韓国貿易協会上海支部が中国10大都市（北京、上海、広州、深セン、重慶、成都、西安、青島、南京、大連）の消費者1000人を対象に消費トレンドと韓国製品購買の現状について調査した結果、韓国製品のイメージについて「肯定的」と回答した消費者は54．5％で、コロナ禍初期の20年より5ポイント減少した。一方で「否定的」との回答は10％で6．6ポイント増加した。

最近5年間に韓国製品を購入した経験のある中国の消費者は43．1％で、20年（78．7％）より大幅に減少した。特に主な消費層である20～30代で大きく減少し、20代は83．3％から41．2％、30代は84．8％から40．4％となった。

これについて韓国貿易協会は「コロナ禍で中国の消費トレンドが変化したが、韓国製品がそれに対応できなかった」と分析した。

中国の消費者は韓国製品を購入しない理由として「商品レビュー」（35．9％）、「国のイメージ」（34．6％）、「競争力不足」（33．6％）などを挙げた。また10人に6人（58．2％）が韓国製品の代わりに中国製品を選ぶとの立場を示したという。

韓国貿易協会上海支部長は「最近3年間、コロナ禍により両国間の人的交流が減り、中国の消費市場において韓国製品の地位が急落した」とし、「変化した需要を満たせる新たな対中国輸出戦略が必要だ」と指摘したという。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは「日本の製品やiPhoneは売れているのだから、韓国の競争力に問題がある」「現在の企業構造と経営方式では、中国で大ヒットする製品を生み出すのは不可能。むしろ中国製品が韓国で大ヒットする。現実を直視しないと」「尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領は中国に対し、指導者としてふさわしくない発言をしている。そんなんでは、中国国民が韓国製品に良いイメージを持つはずがない」「政府とメディアが反中感情をあおった。そして多くの国民がそれに同調した結果だ。外交には永遠の敵も永遠の味方もない」「中国の技術発展スピードは予想を超えて速い。世界市場で今後、韓国製品が中国製品に押されてしまうことがもっと深刻な問題」などの声が上がっている。（翻訳・編集/堂本）