中国メディアの観察者網は27日、マレーシア首相の訪中でクアラルンプール・シンガポール間高速鉄道（HSR）計画が再開される可能性もあるとする記事を掲載した。

記事がシンガポールの華字メディア「聯合早報」の報道として伝えたところによると、マレーシアのアンソニー・ローク運輸相は26日、国営ラジオ・テレビ局（RTM）の生放送番組で、アンワル・イブラヒム首相と共に今週中国を訪問し、既存の協力の強化と新たなプロジェクトの開発をめぐり中国側と話し合うと明らかにした。

ローク運輸相は番組で、「マレーシアと中国の間には多くの鉄道協力プロジェクトがある。鉄道建設における中国の実力は強大だ。今回の訪中で、マレーシアと中国の企業が協力してHSR計画を発展させる可能性に話が及ぶかもしれない」と語った。

HSR計画はマレーシアとシンガポールの両国政府が2016年に合意したが21年に撤回したため、再開できるかどうかが注目されている。

アンワル首相の訪中は昨年11月の首相就任後初となる。就任時には「中国との二国間関係を引き上げることは、マレーシアにとって優先事項であり、両国関係を現状維持のままにはしない」と表明していた。

アンワル首相は29日から4日間の日程で訪中する。中国南部の海南省博鰲（ボアオ）で開催されるボアオ・アジアフォーラムの年次総会に出席し、北京も訪れる。（翻訳・編集/柳川）