Record China 2023年4月5日(水) 6時0分
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中国・青海省で撮影されたという野生のジャイアントパンダの映像に、専門家が「あり得ない」との見解を示した。資料写真。
中国・青海省で撮影されたという野生のジャイアントパンダの映像に、専門家が「あり得ない」との見解を示した。中国メディアの央広網が3日付で伝えた。
中国のSNSでこのほど、丘の上を歩き回るパンダの動画が投稿された。投稿者は撮影場所について同省海北チベット族自治州剛察県の「沙柳河」だと記していた。
しかし、この動画にネットユーザーからは疑問の声が上がり、微博(ウェイボー)から認証を受けた科学専門ブロガーも「動画の中のような環境にパンダは100%いない。加工された動画か、撮影場所が偽造されているかだ。青海省にはチベットヒグマしかおらず、野生のパンダはいない。絶対に!」と指摘した。
記事によると、「沙柳河」は海北チベット族自治州剛察県および海西モンゴル族チベット族自治州の都蘭県と烏蘭県の3県にまたがる地域で、標高の平均は烏蘭県で約4000メートル、剛察県で約3300メートル、都蘭県でも約3180メートル。乾いた大陸性気候であり、植物は高山の草が生息している。
青海省林業・草原局の担当者は、「ジャイアントパンダの国内での元々の分布は主に四川省、陝西省、甘粛省の白水江一帯。パンダは主に竹を食べているが、青海省には竹は自生しておらず、撮影場所は青海省ではないと思われる」とコメントした。
また、山水自然保護センターの趙翔(ジャオ・シアン)主任は「青海省には野生のパンダの記録が一切なく、既知の野生パンダの分布記録は青海省からかなり離れている。青海省にはパンダの生息に適した場所は存在しない」とし、「映像を見たが、甘粛省の白水江か迭部(テウォ)県のあたりではないかと推測している。青海省に野生のパンダが出現することはあり得ない」と断言した。(翻訳・編集/北田)
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