2023年4月17日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、オランダの情報機関が同国の経済の安全にとって最大の脅威が中国であると指摘したことを報じた。

記事は、オランダ情報機関（AVID）が22年の年間評価レポートで、同国が中国を重要な貿易パートナーと認識しているとする一方で「中国は軍事的野心によってオランダやその他西側諸国の技術獲得を絶えず試みている」と指摘したほか、「オランダの関係機関は通常、中国の企業や学術機関を貴重なパートナーと見ているが、中国は同時にオランダ経済の安全に取って最大の脅威にもなっている」と論じたことを伝えた。

記事によれば、AVIDの報告はさらに「中国は投資、企業の買収、学術交流などを通じて、さらには不法な（サイバー）諜報活動、内通者、ステルス投資、密輸といった違法手段で、オランダの企業、学術機関、学者に危害をもたらしている」と指摘したという。

さらに、AVIDによる報告のロシアによるウクライナ侵攻に関する記述部分では、ロシアをオランダの安全を脅かす一大脅威と評しているとのこと。AVIDは今年2月、ロシアが北海にある風力発電設備をはじめとするオランダのインフラに諜報活動、破壊活動を仕掛けたと発表していた。また、オランダ政府は昨年、スパイ活動をしていたとみられるロシアの外交官17人を追放していた。（翻訳・編集/川尻）