韓国銀行（中央銀行）が25日発表した第1四半期（1～3月）の国内総生産（GDP）速報値は、季節調整済みで前期比0．3％増だった。これについて、中国紙・環球時報（電子版）は26日、「中国経済の春風が韓国に伝わらないと韓国メディアが嘆いている」とする記事を掲載した。

韓国貿易協会によると、第1四半期の輸出は前年同期比12．6％減、貿易赤字は225億ドル（約3兆円）で、地域別では中国向けが約30％減だった。

韓国紙・ハンギョレは24日、「中国経済は春風吹くのに、韓国の輸出が『かちんかちん（に凍る）』なのはなぜか」とする記事で、中国は第1四半期の実質GDP成長率が4．5％、3月の輸出が前年同月比14．8％増だったことに触れ、中国経済の「春風」が韓国に伝わらない原因について、韓国貿易協会のホン・ジサン研究委員のコメントとして「製品発注から製作、最終引渡しまで普通2カ月程度の時差があるため、中国の輸出回復が韓国に波及するまでには時間がかかるという点も考慮しなければならない」と伝えた。

また、韓国銀行も2月の報告書で「対中輸出は短期的に化工品など中国内需景気に敏感な品目を中心に回復し、その後、携帯電話や半導体などIT品目輸出が最大2カ月の時差を置いて回復するだろう」と予想していること、韓国企画財政部関係者が「韓国の対中輸出の比重が高いIT品目は、世界的な景気悪化で依然として良くない状況」だと診断していることも伝えた。（翻訳・編集/柳川）