Record China 2023年5月6日(土) 8時0分
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岸田首相の訪韓について韓国紙は「今回も韓国の世論を無視して過去の歴史問題に『沈黙』するのかに関心が集まっている」と指摘。「過去に背を向けては未来に進めない」と主張した。
岸田文雄首相は7、8日に韓国を訪問し、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と日韓首脳会談を行う。これを前に韓国紙は「岸田首相が今回も韓国の世論を無視して過去の歴史問題に『沈黙』するのかに関心が集まっている」と指摘。「過去に背を向けては未来に進めない」と主張した。
日本の首相が韓国を訪れるのは安倍晋三元首相以来、5年3カ月ぶり。ハンギョレ新聞は社説で「韓日首脳が相手国を行き来する『シャトル外交』が12年ぶりに完全に復活するという意味がある」と一定の評価を下した。
その一方で訪韓が実現した背景については「長い間冷え込んでいた韓日関係は尹大統領就任後、急速に進展している様子だ。尹大統領が韓日関係の基礎である過去の歴史問題に対する原則を無視し、日本の要求をすべて受け入れたためだ」と論難。「今年の三一節(日本からの独立運動記念日)の演説で、尹大統領は『日本は過去の軍国主義侵略者から、韓国と普遍的価値を共有し、安保と経済、グローバルな議題において協力するパートナーへと変わった』と宣言した」と続けた。
さらに「3月6日には強制動員被害者に韓国政府傘下の財団が賠償を行い、日本には『免罪符』を与える政府案(第三者弁済案)を発表した」と言及。「そして間もなくして日本を訪問した」と述べ、韓国側の大幅な譲歩が訪韓実現の理由との見方を示した。
当初は夏頃と予想されていた岸田首相の答礼訪問が繰り上げられたのは「韓米日安保協力の進展を念頭に置いた決定とみられる」と分析。「19~21日に日本の広島で開催される主要7カ国首脳会議(G7サミット)に尹大統領が招待され、韓米日首脳会談が行われる予定だ。ここでは北朝鮮の核・ミサイルに対応する3カ国の情報共有、安保協力、サプライチェーン、先端技術分野の協力などが話し合われるものとみられる」とした。
社説は「韓米日3カ国協力を念頭に置いて韓日関係が改善されてきたが、韓日和解の基盤は堅固ではない」と論評。「韓国が強制動員問題に『免罪符』を与えたにもかかわらず、岸田首相は歴代内閣の談話を受け継ぐと簡単に触れただけで、『痛切な反省と心からのおわび』を示さなかった」と批判の矛先を日本側に向けた。
その上で「何よりも尹大統領が「(日本に)100年前のことで『無条件に駄目だ』『無条件にひざまずけ』と言うのは受け入れられない』(米紙ワシントン・ポストとのインタビュー)との理解できない歴史観に基づき、韓日外交を進めている点が問題だ」と強調。「韓日関係の有意義な発展に向けて、日本が心から反省し共に進むことを望む世論に岸田首相が応えてほしい」と訴えた。(編集/日向)
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