Record China 2023年5月10日(水) 12時0分
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中国の小学生向け歴史読み物が「歴史を歪曲(わいきょく)している」として炎上しているようだ。
中国メディア、上遊新聞の9日付報道によると、炎上したのは歴史読み物シリーズの「写給孩子看的中国史(子どものための中国史)」で、甲午戦争(日清戦争の中国での呼び名)の黄海海戦に関する挿絵として、清国海軍の主力艦隊である北洋艦隊提督の丁汝昌が日本軍に降伏する様子を描いたものを使用していた。
中国版インスタグラムとも呼ばれる「小紅書(RED)」に8日夜、「丁汝昌は屈するよりも死を選び、自決して国のために殉じたのに、この読み物は日本軍の視点で描かれた絵を使用し、本文でもそれについていかなる説明もしていない」などとする投稿があった。
この投稿に対し、「歴史的事実を完全に歪曲している」「これを見た子どもたちは丁汝昌が降伏したと思うだろう」などの声が上がった。画像のソースについて調べたという人からは、日本の絵師による「日清戦争錦絵」(の「威海衛陥落北洋艦隊提督丁汝昌降伏ノ図」)のようだとの指摘もあったという。
上遊新聞によると、作戦能力を失った北洋艦隊は1895年2月14日に日本側と「降約」を結んだ。丁汝昌はその2日前に自決。丁汝昌の自決後、清側は丁汝昌名義の請降書を提出した。
上遊新聞の取材に対し、版元の北京工業大学出版社は「確認中だ」と回答。北洋艦隊の基地があったことで知られる山東省威海市にある中国甲午戦争博物館は「丁汝昌が降伏したということはない」とコメントしているという。(翻訳・編集/柳川)
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