米国各地で中国人による不動産購入を制限?その認識は不完全だ―独メディア

Record China    2023年5月18日(木) 9時0分

拡大

15日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは「米国内の各地で中国人の不動産購入が規制されているという認識は、不完全だ」とする文章を掲載した。

2023年5月15日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは「米国内の各地で中国人の不動産購入が規制されているという認識は、不完全だ」とする文章を掲載した。

記事は、米国の多くの州政府が中国の政府や個人による土地、建物の購入を制限しているとして、米国の華人コミュニティーで大きな議論が起き、抗議行動を取る人も多くなっていると同時に、ネット上では大量のフェイクニュースを含む情報が拡散していると指摘した。

そして、ここ数日では「ルイジアナ州で中国人による不動産購入が禁止された」という情報が華人SNSコミュニティーで拡散し「新世紀における排中法案だ」などといった議論が起きているとする一方、「SNS上の情報の多くは全面的ではなく、法案提出後に修正が行われているという認識が抜け落ちている」と指摘、同州の法案では対象となるのが中国の政府、企業、事業体であり、個人ではないことなどを説明している。

その上で、同様に中国による不動産購入規制法案が取り沙汰されているテキサス州在住の華人女性が「デタラメを伝えるセルフメディアやブロガーに大いに失望した。彼らはアクセス数を稼ぐためにわざと中国人と米国人、中国国民と米国華人、民主党支持者と共和党支持者の華人の対立をあおるような見出しを付けている。それでいて立法のプロセスについては全く理解していない」と憤りを見せたことを伝えた。

また、フロリダ州では中国、ロシア、イラン、北朝鮮、キューバ、ベネズエラ、シリアの7カ国の事業体による不動産取得に規制をかけ、さらに中国国民に対しても州全土の土地、不動産購入を制限するSB264法案が7月1日に施行される予定だと紹介。グリーンカード保持者は対象から除外され、観光以外のビザを持つ中国国民についても2ヘクタール未満の居住用不動産購入が認められる例外規定が設けられているものの、現地の華人団体からは「人種差別的法案を撤廃せよ」と強い反発が出ているとした。

その一方で、現地の華人グループは必ずしも「鉄の団結」を見せているわけではなく、華人社会で比較的大きな影響力を持つセルフメディアは「この法案は米国で暮らす、合法的なビザを持つ華人住民の住宅購入に影響するものではない」とした上で、「われわれがやるべきことは、米国がいかに排中主義的かを宣伝することではなく、中国人に対して彼らの政府が米国との関係を改善し、1日も早く7カ国のリストから除去されるよう監督せよと促すことだ」と論じたことを伝えた。

さらに、テキサス州で博士課程を学ぶ華人学生は「以前は街頭の抗議活動に参加しようと思ったが、法案が修正を重ねて合法的なビザを持つ個人への影響が弱められるにつれて、この法案に反対すべきか迷うようになった。中国人と中国政府は区別すべきで、中国人に『原罪』を背負わせてはならないと思うと同時に、米国政府が中国政府に対して規制をかけること自体は必ずしも不条理ではないと思う」と語ったことを紹介している。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携