2023年5月18日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、自動車輸出で日本を抜いた中国について、ロシアへの自動車輸出が拡大していることを報じた。

記事は、今年1〜3月の自動車輸出台数が日本の104万7000台に対して中国が106万9000台となり、中国が四半期単位で初めて日本を抜いて世界一の自動車輸出台数になったことを紹介した。

そして、中国税関総署のデータとして、同期間における中国の自動車輸出額トップ10がロシア、米国、メキシコ、英国、ベルギー、日本、オーストラリア、ドイツ、アラブ首長国連邦（UAE）の順となり、10カ国への合計輸出額が227億4000万米ドル（約3兆1000億円）で全体の48．5％を占めたと伝えている。

その上で、中国の自動車ブランドがロシア市場で急速にシェアを伸ばしているとし、同時期における中国自動車ブランドのロシア市場シェアが42．5％に達し、中でも奇瑞、哈弗（ハバル）、吉利の3ブランドだけで4万8000台を販売してロシアでの新車販売台数の3分の1近くを占めたと紹介した。

また、ロシアでは中国製トラックの販売も急増しており、今年1〜4月の販売量が2万1000台を超えたと伝えるとともに、全国乗用車市場情報連席会の崔東樹（ツイ・ドンシュー）事務局長が「今年の自動車輸出の主な原動力は、ウクライナ戦争によりロシア市場の国際ブランドが中国ブランドに置き換わったこと、そして新エネルギー車の輸出競争力向上だ」とコメントしたことを報じた。

記事は、中国自動車協会の予測として、中国の今年の自動車輸出が400万台に到達し、年間でも日本を抜いて世界最大の自動車輸出国になる見込みであると伝えた。（翻訳・編集/川尻）