フライメディア 2023年5月22日(月) 14時40分
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新型コロナによる規制が大幅に緩和されてから迎えた今年のゴールデンウイーク。台湾では日本人観光客に人気の飲食店や土産店の経営者が日本人の来店を期待していた。
新型コロナによる規制が大幅に緩和されてから迎えた今年のゴールデンウイーク。台湾では日本人観光客に人気の飲食店や土産店の経営者が日本人の来店を期待していた。しかしながらゴールデンウイークを終えて店舗経営者の多くが口にしたのは、「思っていたよりも日本人は来なかった」と残念がる言葉だ。外国人観光客の受け入れ再開から半年、現在よく聞かれるのは「日本人よりも韓国人の観光客をよく見るようになった」という声だ。
交通部観光局の発表によると、2023年1月から4月に台湾を訪れた外国人観光客は約162万人。海外からの観光客の受け入れを再開した昨年10月から4割回復しているという。国別では多い順に韓国、日本、香港/マカオ、シンガポール、マレーシアとなっている。コロナ前の2019年の来台人数は1186万人で過去最高だった。この数を見ると、まだまだこれからだということが分かる。観光局は年末までに外国人観光客の数を600万人に目標を定め、2024年にはコロナ前の人数に戻るように計画している。
2023年1月から3月に台湾を訪れた外国人110万9000人のうち、最も多いのは韓国人で14万8031人、日本人は2位の13万6338人。コロナ前は「台湾ブーム」とも言われ、多くの日本人が台湾を訪れていたが、現在は韓国に抜かれているようだ。
ちなみに同じ時期に日本を訪れた台湾人の数は80万2150人。人口から比べてみても台湾人の日本旅行熱の方が圧倒的に高いのが分かる。
また、日本人の購買力の衰えも注目されており、土産店を営む台湾人の間では「コロナ前よりも1人当たりの購入金額が減った」との声が聞かれる。しかし、コロナにかかわらず、円安が進み始めた頃から筆者はすでに「土産物を買う日本人が減ってきた」という経営者の声をたびたび聞いていた。台湾の物価高も原因の一つで、夜市ですらワンコイングルメが消えたと言われている。
以前から多くの韓国人が台湾を訪れる理由としてあげられるのが「インフルエンサーの存在」だ。台湾が外国人観光客の受け入れを再開して以来、多くの韓国人インフルエンサーが台湾を訪れて台湾各地の観光地やショッピングスポットを紹介している。俳優やミュージシャンが台湾を撮影地に選んだことや、台湾の安くておいしいグルメが韓国人の間で人気になったことも原因の一つだ。
観光業を営む人々の間では「日本での国内旅行割制度が7月に終了するので、日本人が本格的に台湾に来るのは8月からではないか」と言われている。しかし、ゴールデンウイーク前には「ゴールデンウイークには多くの日本人が来るだろう」と言われていた。やはり歴史的な円安が終わらない限り、海外旅行=高価な買い物というイメージが払拭できないのではなかろうか。(提供/フライメディア)
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