フランスが半導体工場に巨額投資、中国の地政学的リスクも影響―仏メディア

Record China    2023年6月6日(火) 18時0分

拡大

5日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)は、欧州による半導体生産競争力向上計画の一環として、フランス政府が半導体工場の建設に対する巨額の資金援助を発表したと報じた。

2023年6月5日、仏国際放送局ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)は、欧州による半導体生産競争力向上計画の一環として、フランス政府が半導体工場の建設に対する巨額の資金援助を発表したと報じた。

記事は、フランスのルメール財務相が5日、グルノーブル付近の新しい半導体工場に国から29億ユーロ(約4300億円)の支援金を出すことを発表したと紹介。このプロジェクトの総額は75億ユーロ(約1兆1200億円)で、世界の半導体生産においてアジアや米国と肩を並べることを目指す「欧州半導体法案」の一環だと伝えた。

そして、このプロジェクトについて同財務相が「この数十年で、原子力発電所を除く最大の工業投資」であり、1000人分の雇用機会を創出すると説明したほか、同国経済・財務・復興省が「欧州の半導体生産能力を6%近く増やすもので、わが国は28年までに年間の半導体シリコンウエハー生産量を62万個増やす目標だ」としたことを紹介している。

記事は、世界の半導体市場では台湾、韓国さらには中国などアジアのメーカーの台頭により、この数十年で欧州企業のシェアが大きく低下し、世界の生産量の10%に届かない状況になっていると指摘。新型コロナの大流行によりサプライチェーンが寸断して深刻な半導体不足が発生、欧州の自動車工業が大きな打撃を受けたことに加え、半導体生産大国である中国の地政学的リスクもあり、欧州内での生産体制確保の重要性が改めて認識されるに至ったとした。

そして、「欧州半導体法案」では欧州連合(EU)と加盟国による財政支援と民間投資を合わせて430億ユーロ(約6兆4300億円)を半導体生産に投じ、30年までに現在の2倍以上となる世界の半導体シェア20%達成を目指すことが盛り込まれていると伝えた。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携