日本と欧州が水素産業に注力、中国はどう対応すべきか―中国シンクタンク

Record China    2023年6月8日(木) 6時0分

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6日、香港01は、欧州や日本が水素エネルギー開発に力を入れる中で、中国が取るべき戦略について論じた、中国のシンクタンク安邦諮訊の5月28日付文章を掲載した。

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2023年6月6日、香港01は、欧州や日本が水素エネルギー開発に力を入れる中で、中国が取るべき戦略について論じた、中国のシンクタンク安邦諮訊の5月28日付文章を掲載した。

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文章は、水素エネルギー社会の構築は中国にとって、エネルギーの安全保障、将来における持続可能なエネルギー消費体系・産業体系の構築などの点で大きな戦略的意義を持っており、第14次五か年計画で水素エネルギー産業に対する積極的な布石が打ち出されたほか、産業界においても徐々に水素を柱とするエネルギー・産業のひな型が形成されつつあるとした。

また、昨年2月のロシアによるウクライナ侵攻開始以降、世界でも水素エネルギー発展に向けた動きが加速していると指摘。ロシアへのエネルギー依存解消を目指す欧州連合(EU)では22年3月に欧州委員会が「30年までに再生可能水素ガス生産量1000万トン、輸入量1000万トンを実現する」という目標を打ち出し、域内諸国間での協力が進んでいると伝えた。

中でもドイツの動きは活発で、5月24日には水素エネルギーに関する法律、監督管理の枠組み案が内閣で承認されたほか、今年3月には「国家水素エネルギー戦略H2.0」が打ち出され、30年までに水素の年間生産能力を30テラワット時(TWh)に、45年には100TWhまで高めることなどが盛り込まれたと紹介している。

さらに、世界で最も早い時期に国の水素エネルギー戦略を打ち出し、この分野で世界のトップを走る日本では、今年5月のG7広島サミット期間中に国内の自動車・バイクメーカー大手5社が共同で、電気自動車(EV)だけではなく、水素エネルギー、ハイブリッドを組み合わせた多元的な動力システムや代替エネルギーを用いて脱炭素化を目指す方針を示したと伝えた。

文章はその上で、欧州や日本が水素エネルギー開発のギアを上げつつある中、中国も関連の産業の発展を推進する必要があると指摘するとともに、その戦略について「特定の産業だけにフォーカスしたものではない、全体的な水素エネルギー社会づくりを目指すこと」「水素エネルギー車の開発、発展にあたり、燃料電池だけではなく、水素燃料エンジンも重視し、その開発の助成を行うこと」「政策により中国水素エネルギー市場の形成を促し、広範かつ膨大な利用シーンによって特に日本をはじめとする外資を呼び込み、中国の水素エネルギー産業を協同で発展するとともに、巨大な中国市場をシェアすること」の3点を挙げている。(翻訳・編集/川尻


※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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