中国の大学入試「高考」、受験生はすでに就職難を心配―独メディア

Record China    2023年6月10日(土) 11時0分

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8日、独ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、若者の失業率が上昇している中国で、子どもたちが大学受験の難関に挑む前から就職についても悩みを抱えていると報じた。

2023年6月8日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、若者の失業率が上昇している中国で、子どもたちが大学受験の難関に挑む前から就職についても悩みを抱えていると報じた。

記事は、出生率が急速に低下している中国にあって、「高考」(大学受験)の受験者数は逆に増えており、今年の受験者は過去最高の1300万人近くに達したと紹介。この20年、各大学は募集人数を増やし続けており、かつては「一握りのエリート」だった大学生や大卒生が今や「普通の人」にまで成り下がったと伝えた。

そして、今年就職予定の新卒者が1160万人とこちらも過去最高を記録する一方、国家統計局が先日発表したデータで青年失業率が過去最悪の20%超えを記録したと指摘。米ウィスコンシン大学で中国の人口問題を研究する易富賢(イー・フーシエン)氏が「中国のサービス業、工業が大量の新卒者を受け入れきれない状況。多くの新卒者は専門外の仕事に就くことを余儀なくされており、教育資源が激しく浪費されている」との見方を示したことを紹介するとともに、多くの新卒者が生計のために宅配便や食品デリバリーの配達員をやらざるを得ないとした。

また、恒生(ハンセン)銀行中国法人の王丹(ワン・ダン)チーフアナリストが「中国の就職市場では需給のアンマッチが顕著になっている」と述べ、求職者があふれる一方で人工知能、工業デザイン、数値工作機械操作といった現在不足している人材が見つからないといった状況が起きていることを説明するとともに、「ドイツの職業教育体系を参考に、教育と産業界のニーズをがっちりリンクさせる必要がある」と提言したことを伝えた。

記事は、上海市内の静安寺を訪れた16歳の高校生が、まだ「高考」を受験する年ではないにもかかわらずすでに将来について案じており「学部卒では仕事が見つからない。修士、博士課程に進むことを考えている」とのプランを明かしたことを紹介している。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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