やりすぎ? 正当? 女子大生の「エッチなおじさん」との決めつけ投稿で物議―広州

Record China    2023年6月11日(日) 12時30分

拡大

中国では広東省広州市の地下鉄8号線車内の様子を撮影した女子大生の投稿が物議をかもした。女子学生は、車内でしゃがんでスマートフォンを操作している男性がいたので、「盗撮された」と思って男性に声をかけた。

中国では7日、広東省広州市の地下鉄8号線車内の様子を撮影した女子大生の投稿が物議をかもした。女子学生は、車内でしゃがんでスマートフォンを操作している男性がいたので、「盗撮された」と思って男性に声をかけた。男性のスマートフォンを確認したが、盗撮に該当する画像などはなかった。しかし女子大生は男性とのやり取りを撮影した動画をSNSで公開して、男性を「エッチなおじさん」「盗撮の常習者」などと決めつけた。

車内で女子学生に声をかけられた男性は女子大生に自分のスマートフォンの画像を確認させることに同意した。盗撮に該当する画像はなかったが、女子学生は男性に「ちょっと考えてね。やたらに撮影しないで」と言った。

女子学生はその後、自分と男性のやりとりを記録した映像をSNSに投稿し、男性のことを「エッチなおじさん」「手慣れている、初めての盗撮じゃない」「もし盗撮していないなら、どうして強く主張しなかったのか」などと書き込んだ。すると多くのユーザーが「おじさんは身の潔白を証明した。この女性のやり方は『悪意あるデマ』に相当する」などと、女子学生を批判する投稿をした。

ただし、河北広播電視台の9日付報道によると、2万人以上の投稿者のうち1万9000人が女子学生を批判した一方で、500人以上が「正常な権利保護。安全意識がとても高い」と、女子学生を支持した。なお、一部ユーザーは女子学生の所属する大学を特定する情報を投稿した。女子学生はメディア関連を専攻する大学生という。女性が在籍する大学は取材に対して、同件については調査中で、後日、結論を公表すると回答したという。また、広州地下鉄によると、同件は警察が介入して調査し、女子学生側の誤解だったことが判明して、双方が和解した。

同件と何らかの関係があったかどうかは不明だが、9日午後には最高人民法院(中国最高裁)、最高人民検察院、公安部(中国警察)が連名で、「ネット暴力犯罪を処罰することに関する指導意見」の草案を発表し、社会全体から意見を募集すると表明した。中国では政府機関などが、社会に対して新たな規則についての意見を求めることがしばしばある。実際に、草案が修正される場合もある。

同草案は、ネット暴力について、重く処罰すべき状況を列記した。◆未成年者や障害者を対象にした場合、◆いわゆる「サクラ」を使うなどで役割分担のための組織を作った場合、◆「性」に関連する話題をでっちあげて、他人の人格の尊厳を傷つけた場合、◆(画像合成などに用いる)「ディープ・マージ」の技術を利用して、公序良俗や倫理道徳に反する違法または不良な情報を発表した場合、◆ネットワークサービス提供者が実行した場合――だ。

同草案はさらに「情報ネットワーク上でデマを製造、流布し、他人の人格をおとしめ、名誉を毀損した場合、悪質であり刑法の定めに合致する場合には、名誉棄損罪で有罪とし、処罰する」と記述した。それ以外にも、他人が自ら発表していない姓名や所属などの個人情報を特定して、インターネットを通じて不特定多数の人に公開した場合も、刑法の定めに合致すれば、有罪として処罰すると記述した。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携