2023年6月12日、韓国メディア・韓国経済は「100円＝920ウォン台までウォン高・円安が進み、日本を訪れる韓国人旅行者が増えている」と伝えた。

航空統計によると、今月1日～10日に8万9847人が韓国航空会社の仁川（インチョン）～成田便を利用した。前月同期比で9．1％の増加、1月の同期間に比べると34．6％の増加を記録した。日本不買運動が下火になり、エンデミックで海外旅行需要が回復したことと加え、円安が影響したと分析されている。

韓国銀行経済統計システムによると、今月8日の円・ウォン相場は100円＝928．63ウォンで、15年11月9日（923．33ウォン）以来の円安水準だった。円安が進み、最近はソウルの生活費が東京を抜いたとの調査結果も出ている。ECAインターナショナルが世界の207都市を対象に生活費を調査した最新の結果によると、ソウルの順位は昨年の10位から9位に上がり、東京は昨年の5位から10位に下がっている。

韓国のネット上の旅行関係のコミュニティには、円安を歓迎する投稿が多いという。「日本の物価も昔に比べると上がったが、飲食店はソウルと同水準、コンビニは確実に日本の方が安い」などの声が上がっている他、ドラッグストアで販売されている化粧品や栄養剤など日本に行ったら買うべき物リスト、レートの違いにより高級ブランド品を安く購入するコツなどの投稿も見られるという。

また、かつては「日本は物価が高い」という認識とともに、「タクシーは高いから絶対に乗ってはいけない」と言われてきたが、最近では「韓国と大差がない」「基本料金は500円（4640ウォン）で、ソウルの4800ウォンより安い」「タクシー代をけちらず気楽に乗るべき」といった声も上がっているという。

5月に福岡に行ったという人は「物価が安いので天国のようだった。高級『おまかせ』店も韓国より安いし、雰囲気も良かった」と話している。また、最近ショッピングが目的で日本に行ってきたという人は「小物よりもスニーカー、衣類などを大量に買い込んだ。円安と免税で韓国の半額ぐらいで購入できるので、飛行機代を差し引いてもお得だ」としている。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「韓国は物価が高すぎる」「最近、日本に行ってきた。10回以上タクシーに乗ったよ。本当に韓国より安い。食べ物も安い。韓国より物価が安いのは確かだ」「食べ物もタクシー料金も安いのに、日本に行かない理由がない」「韓国国内旅行をするより、日本に行く方がずっといい。同じ金額か、むしろ日本旅行の方がずっと安く済む」「済州島で高いタチウオを食べるお金があるなら、北海道に行って毛ガニを食べるよ」「日本のタクシーの運転手さんはものすごく親切で驚いた」「ただ韓国のタクシー料金が高くなっただけじゃん」などの声が寄せられている。（翻訳・編集/麻江）