中国人と日本人、どちらの方が競争が激しい?―華字メディア

Record China    2023年6月18日(日) 20時0分

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華字メディア・日本華僑報網は15日、「中国人と日本人、どちらの方が競争が激しい?」との記事を掲載した。

華字メディア・日本華僑報網は15日、「中国人と日本人、どちらの方が競争が激しい?」との記事を掲載した。

記事はまず、博報堂生活総合研究所が生活綜研(上海)、博報堂生活総合研究所アセアンと共同で、日本・中国・アセアン(東南アジア諸国連合)の人々の意識や価値観についての8カ国「グローバル定点」調査を実施したことに言及。この中で、中国人と日本人は金銭や物質への欲求が他国を大きく上回るという傾向が示されたとし、「こうした目的を達成するため、人々はより勤勉に働かなければならず、その結果として中国には『巻王』、日本には『社畜』という現象が生まれた」と説明した。

中国では近年、不条理な内部競争を指す「内巻(ネイジュアン)」という言葉が流行している。他の人よりも抜きんでるため、あるいは後れを取らないために非効率・不要な競争が過熱すること、あるいはそれをストレスに感じることなどを指す。「巻王」とはそうした「内巻」の結果、生き残った勝利者のことを指す言葉だ。

記事は、「中国人は小さい頃から『苦労をしてこそ人の上に立てる』と教育される。苦労に耐えるのが美徳という考えは1000年にもわたって伝承されてきた。日本人も世界的に勤勉なイメージがあり、仕事で苦労するのは当然と認識されている」とした上で、「では、中国人と日本人は『内巻(競争)』においてどちらがより厳しいのだろうか」と疑問を投げ掛けた。

そして、「グローバル定点」の調査について、「お金が欲しい」「高い給料よりも休みがたっぷりな方がいい」の一見矛盾する2項目でどちらも日本が1位だったこと、「収入に満足している」との項目では日本が8カ国で最下位だったことに触れ、「日本の『内巻(競争)』は集団主義というある種の責任感によって働くというより、むしろ晩年の生活への危機感によって働いているようだ」と評した。

また、日本企業の1980~90年代の残業文化や自殺の多さなどを例に、「日本人の内部競争が深刻なのは言うまでもない」と指摘。一方で、「経済成長が著しい中国も、今回の調査結果は意味深長だ」とし、「家庭生活よりも仕事を第一に考える」「物質的な豊かさを重視する」の項目で高い割合を示したことを挙げ、「調査を受けたのは北京、上海、広州という大都市の人々で、物質的な欲求が満たされていると思われがちだが決してそうではないことが分かった。彼らは依然として物質的な豊かさを重視しており、生活水準を向上させるため家庭よりも仕事を優先する人が多い」と述べた。

そして、「中国人は『人往高处走,水往低处走(人は高いところに向かい、水は低いところに向かう)』を重んじ、誰もが負けず嫌いで永遠に現状に満足せずに高みへと進み続ける。だが、中国は人口が多く、チャンスは限られている。特に大都市では競争圧力が非常に大きく、誰もが最高の資源を手に入れたいと思う一方で、一時の気の緩みですべてを失う可能性もある」と論じた。

記事は、「総合的に言えば、中国人の『内巻(競争)』はより自分から受け入れてやる気に満ちているのに対し、日本人の『内巻(競争)』は受け身で致し方ないという感じである」と分析。一方で「『内巻(競争)』はずっと社会の主流であり続けるということはなく、最近では中国の2000年代以降生まれは『職場整備(定時で退勤する、付き合いには参加しない、合わなければ辞めるなど)』をするようになり、日本の若者も『仏系』の人生を歩むようになっている」とした。

その上で、「生産力が向上し、経済発展によって社会のテンポが速くなり、消費レベルが向上する中、これは現代人が避けて通れない社会的難題である」と指摘。「『巻王』であれ、『社畜』であれ、『仏系』であれ、重いストレスにさらされても、生活を続けなければならない。仕事がどんなに忙しくても、自分の心に余裕を持っておくことが大切だ」との考えを示した。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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