2023年6月25日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、ドイツが一部の分野において中国製品に依存しすぎていると同国のシンクタンクが警告したことを報じた。

記事は、ベルリンにあるドイツ経済研究所が今週発表した調査報告で、ドイツが多くの分野において中国からの輸入品に大きく依存していることが明らかになったと紹介。 ドイツ政府は自国の経済に対して中国への依存度を下げるよう求めているものの、多くの工業企業、輸出型企業にとって中国は極めて重要な市場であり、依存度はなかなか下がらない状況にあることを伝えた。

また、ここ数年で中国からドイツへの商品はますます増えている一方、ドイツの対中輸出の伸びはほとんど頭打ち状態に陥っていることも同研究所の調査結果で浮き彫りになったとしている。

さらに、同研究所の調査では中国からの輸入品の割合はノートパソコン、磁石、キーボード、ビタミンC、マグネシウム、カフェインの分野で特に高くなっていることが分かったと伝え、同研究所が「これらの分野では、輸入ルートの多様化の傾向は今のところまったく見られない」と指摘したことを紹介した。

記事は、報告書の作者が「企業にとって不可欠な特定の製品が、予測可能な将来において中国以外の製品で代替することが難しくなった場合、ドイツは危険な依存関係に陥る可能性があると」指摘し、中国からの完全なデカップリングや決別を議論するのではなく、「危険な依存関係から脱却するために中国との貿易を減らすこと」を議論すべきであり、企業は政治界の支援を得て「危険な分野」を見つけるべきだと論じたことを伝えている。（翻訳・編集/川尻）