Record China 2023年7月6日(木) 23時0分
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台湾メディアのTVBS新聞網は4日、台湾だけでなく日本でも「歩行者の地獄」が存在したと報じた。
同記事は、台湾では交通事故率が高く海外メディアから「歩行者の地獄」と評されているとする一方、「『交通安全の模範生』とされてきた日本だが、岡山県では2020年に自動車の9割が歩行者に道を譲らないという状況だった」と紹介。「しかし、そんな『歩行者の地獄』から一転、今では全国でも道を譲る県へと変貌した」として、岡山県の取り組みを紹介した。
日本自動車連盟(JAF)が20年に行った、信号機のない横断歩道で歩行者に道を譲る車がどれほどあるかを調べる調査で、全国でおよそ8割、岡山県では9割以上が譲らないという結果が出た。記事はこれについて「台湾人が抱く一般的な日本の交通に対するイメージとは大きな落差がある」と評した。
そして、こうした問題から岡山県警、交通安全協会、自動車メーカーらが協力して啓発活動を展開し、中でも岡山トヨペットが作成した「一億総忍者の国」の動画には大きな反響があったと紹介。動画では、日本人は幼いころから忍者の訓練を受けており、身軽さを身につけていないと横断歩道を渡ることができないと、ドライバーのマナーを風刺している。
同記事は、日本のネットユーザーからは非常に好評で、こうした動画は全国で放送してほしいとの声も上がったと説明。また、岡山トヨペットがその後もさまざまな動画を公開して交通安全を呼び掛けており、そうした活動が功を奏したためか、歩行者に道を譲る車は20年は7.1%、21年は10.3%だったが22年には49%にまで上昇し、最下位争いから脱して47都道府県中20位まで急上昇した(全国平均も大きく改善)と伝えた。
同記事は、JAFが歩行者に道を譲るのは「マナーではなくルール」と強調し、100%を達成するために今後も啓発活動を続けるとしていることに言及した上で、「台湾は『歩行者の地獄』の悪名から逃れるために『歩行者に道を譲らなかった場合は6000台湾ドル(約2万8000円)の罰金を科す』という新政策を打ち出したが、台湾の交通安全の道にはなおも多くの課題が残されている」と論じた。(翻訳・編集/北田)
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