79歳の妻を車いすごと海に突き落とした男が、中国のネット上でも話題になっている。Vista看天下や九派新聞など複数の中国メディアが10日付で報じた。

藤原宏被告（81）は昨年11月、神奈川県大磯町で障害があった妻を海に突き落として殺害した。被告の妻は1982年ごろに脳梗塞を発症して体が不自由になり、被告は40年にわたって妻を献身的に介護していた。

同被告はこのほど行われた裁判で起訴事実を認めた。昨年6月ごろから妻の容体が悪化していたといい、子どもらから妻を施設に入所させるよう提案されたものの「最後まで自分で面倒を見る」と強く反対。「入所させるくらいなら」と犯行を思い立ったという。

中国メディアが日本の報道を引用してこれを伝えると、中国のネットユーザーからは「40年……」「数年も自分で介護を続ければ良い夫婦だと思う。40年なんて、想像もできない（涙）」「40年なんて本当に大変だ！ここまでできる人がどれほどいるだろう」「家族に病気になった人がいる人は、彼がどれほど大変か分かるだろう」「愛だ」「彼のような人と結婚できたら幸せ」といった声が上がった。

また、「施設に入所させた方が良かったのに」とのコメントもあるが、「施設は施設でいろいろ問題もあるんだよ」「自分で面倒を見ないと安心できない。理解できるなあ」「施設が良いとは限らない。場合によっては十分に面倒を見てもらえず、全身に褥瘡（じょくそう）ができたりもする」といった反論も書き込まれている。（翻訳・編集/北田）