「豪雨のたびに半地下や地下で悲劇が起きる韓国」「後進国型の公共災難」―主要各紙

Record Korea    2023年7月21日(金) 12時0分

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大雨は韓国でも大きな被害をもたらした。主要各紙は「豪雨のたびに半地下や地下で悲劇が起きる韓国」「後進国型の公共災難」などと政府の対応を非難した。写真は韓国。

日本の東北地方などで降り続いた大雨はお隣の韓国でも大きな被害をもたらした。忠清北道では地下車道に川水が流れ込み、10人以上の死者・行方不明者が発生。昨年にも集中豪雨でソウルの半地下住宅の住民が犠牲になった。主要各紙は「豪雨のたびに半地下や地下で悲劇が起きる韓国」「後進国型の公共災難」などと政府の対応を非難した。

朝鮮日報は社説で忠清北道清州市五松邑の宮坪第2地下車道に美湖江の堤防決壊による川水が流れ込んだ事故を取り上げた。この中では「地下車道は美湖江と数百メートルしか離れておらず、近隣の農地よりも低くなっているため、浸水事故が予想されていた」と指摘。「美湖江には15日午前4時10分、洪水警報が出された。当時、錦江洪水統制所は管内の区庁などに交通規制が必要だと通告したが、規制は行われなかった。交通規制さえ行われていれば防ぐことができる事故だった」と述べた。

社説は「気候変動で自然災害がますます極端な形で現れ、人手による事前の対策にも限界があるのは事実だ」としながらも、「今回の地下車道での悲劇で分かるように『人災論争』が伴うのは、もう少し行政が積極的に動けば、もう少し備えがあったならばと悔やまれるからだ。不可抗力の面があるとはいえ、行政の基本を守っていたならば、被害を大幅に減らすことができたはずだ」と論じた。

さらに「特に今年は数日にわたって豪雨が降るなど災害が予想されていたにもかかわらず、まともに対処できなかったことになり、これ以上自然災害のせいにすることは難しい」とも言及。「行政安全部と自治体にはいつものことだと備えが安易ではなかったか、災害管理マニュアルに弱点がなかったか、もう一度チェックすべきだ。気候変動でこれまで数十年に一度だった『極限豪雨』が毎年繰り返されているという点を肝に銘じなければならない」と訴えた。

中央日報も社説で「気候変動の影響のためなのか記録的集中豪雨が毎年繰り返されている。被害様相も似ている。知っていても被害を受ける後進国型災害だ」と後手に回った対策を批判。「慣行的対応から離れた科学的で体系的な大雨対策の刷新が必要だ。いつもしているつぎはぎだらけのいいかげんな対応に終始すれば、善良な市民が水騒動の中でむなしく犠牲になる夏の悲劇を止めることはできない」と強調した。

その上で「真相調査が必要だ」と主張。「梅雨と台風が頻繁に訪れる夏に堤防の対策が不十分だった。管轄自治団体がこれを知らないことも問題で、知っていて放置したとすればさらに大きな問題だ」などと語気を強めた。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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