Record China 2023年8月1日(火) 9時0分
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華字メディアの日本華僑報網は28日、「日本はなぜ中国の若者を“爆留学”させることができたのか」との記事を掲載した。写真は成田空港。
華字メディアの日本華僑報網は28日、「日本はなぜ中国の若者を“爆留学”させることができたのか」との記事を掲載した。
独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)の報告書によると、2022年に来日した外国人留学生の数は23万1146人。上位5カ国は、中国、ベトナム、ネパール、韓国、インドネシアとなった。中でも中国は10万3882人と圧倒的な数で1位になっており、全体の半数弱を占める。
記事は「コロナが収束した現在、日本留学ブームが起きており、特に中国人留学生の多さから日本のメディアでは“爆留学”とも言われている」と紹介。その主な理由には「距離が近くて利便性が高いこと」や「欧米に比べて費用が安いこと」が挙げられているとした。
一方で、中国にとってはこれ以外にも日本へ留学するいくつかの要素があると指摘。「中国には現在、大学が2800校ほどあるものの“重点大学”は100校ほどしかない。昨年の受験生はおよそ1000万人で、受験者数に比べて大学数が圧倒的に足りていない」としたほか、「中国の大学入試は“高考”だけであり、“超競争状態”の中国での受験は非常に難しいものになっている」とした。
また、中国国内では大学に進学しても卒業後の就職難が待っているとし、多くの学生が大学院に進もうとしているが、これもまた学費などコストの問題が発生するとした。
記事は「日本留学にも色々な問題があるが、留学という経歴は帰国後に仕事を探す際にプラスに働く。また、日本の大卒者の就職率は97%に達しており、帰国せずに日本で就職しやすいことも、日本留学が人気になっている理由の一つと考えられる」と説明した。
そして、留学生が増えるにつれて日本では語学学校が次々と誕生しており、その多くが経営者から教師陣までほとんど中国人で固められていると紹介。こうした状況は生徒にとってもコミュニケーションが取りやすく、情報収集もしやすいという利点があるほか、語学学校も音楽系、美術系、建築系など、学生のニーズに合わせたカリキュラムを開設するなど精力的で、日本留学の目的が多様化していることがうかがえるとした。
中国では美術大学や音楽大学は数自体が少なく、競争率が極めて高い。それに比べて日本ではそれなりの努力は必要なものの、希望の大学に進学することは難しくはないという。また、「興味深いこと」として、料理、映画、アニメといった分野の専門学校も中国人留学生に人気になっていることを挙げ、「中国にはこうした分野の専門学校はほとんどないが、日本では比較的簡単に入学することができ、将来の就職にも有利。高学歴の人よりも自分が希望する仕事に就きやすい分野もある」と述べた。
記事は「コロナ禍が明けたということ以上に重要なのは、日本には中国に不足している『真に学べて使える学科』が数多くあることだ」とし、「専門学校も今の社会環境の中で、若者たちが一芸を習得し、自分の居場所を見つけられることで将来の生活を安定させられるようにしている」と言及。「これこそが真に実用的ということであり、これらの分野でリードする日本に学生たちが“爆留学”するのも納得なのだ」と結んだ。(翻訳・編集/北田)
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