フィリピンが中国海警とのホットラインを停止―独メディア

Record ASEAN    2023年8月15日(火) 11時30分

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14日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、フィリピンの沿岸警備隊が中国海警とのホットラインを停止したことを明らかにしたと報じた。写真は中国海警。

2023年8月14日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、フィリピンの沿岸警備隊が中国海警とのホットラインを停止したことを明らかにしたと報じた。

記事は、フィリピン沿岸警備隊のジェイ・タリエラ西フィリピン海(南シナ海)担当報道官が数日前に「フィリピン沿岸警備隊と中国海警の間の電話ホットラインはもはや存在しない」とコメントしたことを紹介した。

そして、同ホットラインは17年にドゥテルテ政権下の同国と中国との間で、双方の誤解や誤判断を避け、海と空での想定外の事態を防ぐため、両国の沿岸警備隊間で意思疎通を図るために設置することが取り決められたと説明した上で、タリエラ氏が「この6年間、中国との間で海洋摩擦事件が起きた際に沿岸警備隊のホットラインを利用しようとしてきたが、ホットラインはわが国にあまり利益をもたらさなかった」と停止の理由について語ったことを伝えている。

その上で、今月5日にはフィリピンがスプラトリー諸島(南沙諸島)の東部に位置する第2トマス礁(中国名は仁愛礁)で座礁した軍艦上の兵士に食料などの生活物資を届けるため補給船を派遣した際、中国側が不法に浅瀬に乗り上げた軍艦に建設資材を届けていると主張し、中国海警船がフィリピンの補給船に放水して追い払うトラブルが発生したと指摘。この事件以後、フィリピンは厳しい姿勢を示しているとした。

また、タリエラ氏がコメントの中で、今年1月にマルコス大統領が北京を訪問した際、両沿岸警備隊間の覚書が更新されなかったことも明らかにしたと紹介。フィリピン大学の国際海洋問題専門家、ジェイ・バトンバカル教授が「脅しや強要があり、自制心が欠如した状況において、行動規範メカニズムについて話し合うことに意味はない」と述べ、南シナ海行動規範に関する東南アジア諸国連合(ASEAN)と中国の交渉からフィリピンが離脱することを提案したと伝えている。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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