中国で映画「バービー」が想定外の成功、フェミニズムの象徴に―仏メディア

Record China    2023年8月17日(木) 6時0分

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仏RFIの中国語版サイトは15日、「中国でバービーがフェミニズムの象徴になっている」とする仏紙ル・モンドの記事を取り上げた。

仏RFIの中国語版サイトは15日、「中国でバービーがフェミニズムの象徴になっている」とする仏紙ル・モンドの記事を取り上げた。

記事によると、中国では、米玩具大手マテルのバービー人形の売り上げはそれほどでもないが、実写映画「バービー」の興行収入は2億3600万元(約47億円)に達して想定外の成功を収め、中国社会における女性の立場をめぐる激しい議論を引き起こしている。

上海でマーケティングに携わるジャン・ジョウさん(29)は、同映画について「商業的・娯楽的であると同時にフェミニズム映画でもある。これは初めてのことであり、非常に説得力のある作品だと思う」と語る。

ワン・ユーチエンさん(27)は、同映画が検閲されるのではないかと心配して急いで見に行ったという。ワンさんが懸念するには訳がある。中国では近年、フェミニズムが若い世代の間で浸透しつつあるが、運動自体はほとんど進んでいない。中国当局はあらゆる形態の社会運動を敵視し、活動家らを拘束することをためらわない。

性被害を告発する#metoo運動が広がった後も、有罪判決に至ったケースはほとんどなく、ネット上での議論は定期的に検閲され、無害なコメントだけが残される。

同映画について、主題が「少し緩い」と感じていることを認めたワンさんは、「中国では#MeToo運動はほとんど目に見えないが、女性の立場の問題はSNS上でますます議論されるようになっている」と語る。

同映画は、一部の男性の間で防御反応を引き起こしている。途中で劇場を去った人もいれば、中国のフェミニズム的言論に対する一般的な批判を持ち出して「ジェンダー対立を助長した」「西側のプロパガンダを広めるのを助けた」などと非難したりする人もいる。

中国で同映画の観客は主にフェミニズムの問題についてオープンな都会の若い女性であり、より幅広い層の人々に届くのだろうか。そうなると考えているジー・イエンリンさんは「中国の多くの人にとってこの概念はなじみのないものだ。私の若い女性の同僚は、それまでこのテーマに興味を示さず、普段は本も読まずにショート動画アプリに夢中だが、この映画を見に行った後、ピンク色の服を着てオフィスに戻ってきた。彼女は家父長制やフェミニズムなどの概念について学んだ」と語る。(翻訳・編集/柳川)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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