中国の出生率がまたしても過去最低を更新、人口1億超えの国の中で最低に―独メディア

Record China    2023年8月17日(木) 11時0分

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独メディアのドイチェ・ヴェレ中国語版は16日、中国の出生率がまたしても過去最低を更新したと報じた。

独メディアのドイチェ・ヴェレ中国語版は16日、中国の出生率がまたしても過去最低を更新したと報じた。

中国人口・発展研究センターがこのほど提出した報告書で、2022年の中国の合計特殊出生率は推計で1.09にまで低下した。記事によると、現在世界で人口が1億を超える国の中では最低になったという。

記事は「中国が日本社会の高齢化を後追いするかどうかについて、中国で多くの議論がなされている」とした上で、中国メディアの毎日経済新聞の報道を引用し、中国人口・発展研究センターの報告書では2021~25年の「第14次5カ年計画」で、中国では「極めて低い出産レベル」が出現し、しかも「将来的に出産レベルが回復する余地は限られる」と予想されていると伝えた。

その上で、「人口減少や急速な高齢化への懸念から、中国政府は金銭的なインセンティブや児童養護施設の改善など、出生率を高めるための一連の施策を積極的に推進している」とする一方、「中国の人口政策には、若者が結婚したがらないというもう一つの懸念がある」と指摘。22年の中国の婚姻件数は前年比で80万組余りも減少したことを挙げ、中国の人口学者・梁建章(リアン・ジエンジャン)氏からは「若い世代の結婚観が変わってきた。独身を普通の選択肢と考える若者が増えている。30代になっても結婚していないのは、若者の間では全くおかしいことではなくなっている」との見方が出ていることを紹介した。

梁氏はまた、「女性の教育レベルと経済的自立が大幅に向上するにつれ、女性の結婚への意欲は男性よりも低くなっている」と指摘。また、「若い世代の人口が減少していることから、今後数年間、中国の結婚者数は依然として減少し続けることが予想される」とも述べたという。

記事は、「中国政府は『適度な出産水準』の維持に努めると表明したが、同国の高い養育費用や、女性が育児のためにキャリアを停止せざるを得ないという状況が、多くの女性に出産を敬遠させている」と説明。中国のシンクタンク「育媧人口研究智庫」の今年2月の報告で、中国は韓国に次いで世界で2番目に育児コストが高い国で、1人当たりGDPの6.9倍に達するとされたこと、中国では依然として子どもの面倒を女性が見るべきという考え方が根強く、中国政府が男性の子育て参加を呼びかけているものの多くの省では実現していないことを伝えた。

毎日経済新聞によると、梁氏は子ども2人の世帯に1人当たり毎月1000元(約2万円)を、3人以上の世帯には毎月2000元(約4万円)を支給することを提案。また、子ども2人の世帯には所得税と社会保険料を半額に、3人の世帯は全額免除とする政策を実施すべきだとし、これにより出生率をおよそ20%引き上げることができると推計した。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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