ロシアが漁夫の利狙う?中国の日本産水産物禁輸受け対中輸出拡大を目指す―海外メディア

Record China    2023年9月1日(金) 8時0分

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ロシアが中国への水産物輸出の拡大を目指している。中国が福島第一原発の処理水放出開始で日本の水産物を全面禁輸としたことを受け、「漁夫の利」を狙った動きだ。写真は中国の海鮮市場。

ロシアが中国への水産物輸出の拡大を目指している、とロイター通信が報じた。中国が東京電力福島第一原子力発電所の処理水放出開始で日本の水産物を全面禁輸としたことを受け、「漁夫の利」を狙った動きだが、処理水は海流に乗ってロシアのカムチャッカ半島沖などにも流れる。中国側が受け入れるかは不透明だ。

ロイター通信によると、ロシアの食品安全監視当局は8月25日夜の声明で、輸出業者の増加に取り組むと表明。「中国はロシアの水産物にとって有望な市場だ。認証を受けたロシア企業や船舶、製品の量と種類の拡大を目指す」と述べた。

水産物の安全問題について中国と対話を続け、ロシア産水産物の対中輸出に関する規制に関する交渉を終える予定だとした。

1~8月のロシア産水産物の輸出は半分以上が中国向け。主にスケトウダラ、ニシン、ヒラメ、イワシ、タラ、カニだったという。具体的な数字は示していない。

同当局は7月、ロシアが中国の主要な水産物輸入先で、国内894社が海産物の輸出を許可されていると明らかにしていた。

2021年以降、日本にとって中国は世界1位の農林水産物・食品の輸出相手国だ。農林水産省の統計によると、22年の日本から中国への農林水産物・食品の輸出額は前年比25.1%増の2782億円で、全体の20.8%を占めた。中国向け輸出額のうち水産物は871億円。品目別ではホタテ貝が467億円、ナマコ(調製)が79億円、カツオ・マグロ類が40億円などとなっている。

ロシアはウクライナ侵攻で欧米諸国などから経済制裁を受け、外貨不足にあえいでいる。日本にとって代わり中国への水産物輸出拡大が実現すれば、外貨不足の解消に少なからず寄与することになる。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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