原発の処理水放出に対日批判強める韓国最大野党、「政治利用は中国共産党だけなのに」と主要紙

Record Korea    2023年8月31日(木) 13時0分

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福島第一原発の処理水海洋放出を受け、韓国の最大野党が日本批判のトーンを一段と高めている。主要紙は「政治的な材料として活用するのは全世界で中国共産党だけなのに」と皮肉った。

東京電力福島第一原子力発電所の処理水海洋放出を受け、韓国の最大野党「共に民主党」が日本批判のトーンを一段と高めている。野党支持層はインターネット上で「ノージャパン(日本不買)」運動を展開。韓国紙は「政治的な材料として活用する政治勢力は全世界で事実上、中国共産党と共に民主党だけ」と皮肉った。

朝鮮日報によると、共に民主党、正義党、基本所得党、進歩党の野党4党と「日本放射性汚染水海洋投棄阻止共同行動」は8月26日、ソウル市中区のプレスセンター前で汚染水放出反対集会を開いた。警察の推定で約7000人が集まった。

集会を主催した「共同行動」には民主労総、民主社会のための弁護士会(民弁)、韓国進歩連帯、環境運動連合など90余りの市民団体が参加。中には2008年に米国産牛肉輸入反対集会と在韓米軍への高高度防衛ミサイル(THAAD)配備反対デモを行った団体がかなり含まれている。

集会は市民運動勢力の歌である「竹槍歌」合唱公演で始まった。竹槍歌は19年の日本による半導体輸出規制当時、チョ・グク元法相がフェイスブックで広め、野党勢力の間で「反日歌」として定着した。

共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表は演説で「核汚染水の放出は太平洋沿岸国家に対する戦争を宣言したものだ」とし、「日本が銃と刀で全世界人類を侵犯し殺戮(さつりく)した太平洋戦争をもう一度、環境犯罪で起こそうとしている」と指摘。さらに「日本が隣国の顔色をうかがいながら放出をためらっていた際、その悪事を最も合理化し支持した人物が尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領だ」「尹大統領は自分が日本の小間使いではなく大韓民国国民の代理人であることを肝に銘じるべきだ」などと批判した。

共に民主党の一部では「ノージャパン」を叫び、日本製品の不買運動をあおる動きも拡大している。鄭清来(チョン・チョンレ)議員がフェイスブックに「NO JAPAN!」と投稿すると、支持者たちは「きょうから日本は主敵だ」と応じ、「共に不買運動を行う」「日本が降伏するまで今回はしっかりやる」というコメントを付けた。野党系コミュニティーでは「独立運動はできなくても不買運動はやる」というポスターが広まった。

こうした動きに朝鮮日報は社説で「中国当局と官営メディアは『韓国のまねをするな』『私たちは韓国人より理性的だ』と事態の沈静化に動いている」と指摘。「処理水に対する恐怖が広がり、塩の買い占め現象が起きると、先に同様の動きが見られた韓国のケースを取り上げ、警戒の声を発したのだ」と続けた。

その上で「政治的目標を達成するために非理性的な政策を普段から推進してきた中国共産党が韓国を『非理性的騒動』が起きる国として名指しした」と言及。「主要7カ国(G7)入りが取り沙汰される大韓民国の第一党が独裁政権に突き進む中国共産党から指弾されている。当事者がそんな境遇を恥じているのかは分からない」と語気を強めた。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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