Record China 2023年9月4日(月) 17時0分
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中国の著名なスポーツ評論家で司会者の黄健翔氏が「中国がサッカーもバスケもダメな理由」について自身の過去の主張を改めて振り返った。
中国の著名なスポーツ評論家で司会者の黄健翔(ホアン・ジエンシアン)氏が「中国がサッカーもバスケもダメな理由」について自身の過去の主張を改めて振り返った。中国のスポーツメディア・捜狐体育が4日付で伝えた。
現在開催中のFIBAバスケットボールワールドカップ(W杯)2023で中国は1勝4敗となり、パリ五輪出場を逃した。これについて黄氏は「中国男子バスケットボールの歴史的失敗」と断じた上で、「中国がサッカー、バスケットボールでうまくいかないのはプロ化のせいではなく、偽プロ化のせいだ」と主張。自身が十数年前につづった古い文章が現在にも当てはまるとしてSNSに掲出した。
黄氏は同文章で「なぜスポーツの挙国体制システムに反対するか。それは3大球技の過去、現在、未来を見れば分かる」とし、サッカー、バスケットボール、バレーボールを例に、学校や地域に根付いていない中で国が少数の「スポーツ特殊兵」に金を投じて厳しい訓練を課して育成するやり方では、マイナー競技でしかトップを争うことはできないと指摘。「メジャーな団体競技では、国が資金を投下することで天才を生み出したり、戦力がそろったチームを作り出したりすることはできない」とした。
その上で、「必要なのはその競技に参加する若者の母数。天才の出現は確率的なものだ。そのため、われわれの3大球技はますますダメになるだろう」と予測。中国のスポーツ挙国体制が学校体育や地域コミュニティーでのスポーツを害し、メジャースポーツの成績を害し、スポーツ人材の輩出を害してきたことは争いようのない事実だとし、こうしたやり方は小型の小規模の競技において子どものうちから専門的に訓練することでしかその効果を発揮しないと指摘した。
そして、「各方面から保護され、コストと時間をかけて育てられたマイナー競技の選手たちは優勝できなければ失敗とみなされる。優勝したとしても、一般市民たちのスポーツ意欲や健康増進には何の関係もない。なぜなら多くのそうした競技は市民にとって『五輪版の雑技パフォーマンス』に過ぎず、普段から興味を持つ人はおらず、その競技を行える環境もないからだ」と述べた。
黄氏は同文章で「中国に優位性のあるマイナースポーツに反対しているわけではないが、すべて挙国体制でいくと利益も効果もなく早晩、危機が爆発する」とし、「費用を学校体育の回復と健全な発展に使い、体育を教育へと戻し、子孫たちをより健康にし、若者たちにもっとたくさんスポーツに触れさせるべき」と指摘。「早期にプロ化しなければ外国人に追いつけないという人がいるがそれは完全なる間違いで、1930年代に中国サッカーがアジアを長年制していた時のチームの主軸選手は知識分子たちで、彼らは学校から生まれた。誰かが彼らに投資して育てたわけではないが、彼らはそれでもアジアを制したのである」と訴えた。
そして改めて、「われわれに必要なのは学校体育と地域スポーツを基礎とした正常で健全で健康的なスポーツシステムであり、少人数による挙国体制や金メダル製造ラインではないのである」と述べている。(翻訳・編集/北田)
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