中国、半導体産業支援の第3弾「ビッグファンド」始動へ=一方で懸念も―独メディア

Record China    2023年9月7日(木) 13時0分

拡大

6日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国政府が半導体産業支援のために第3弾の「ビッグファンド」を始動する予定であると報じた。

2023年9月6日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国政府が半導体産業支援のために第3弾の「ビッグファンド」を始動する予定であると報じた。

記事は、英ロイターの報道として、中国政府が「ビッグファンド」と呼ばれる国家集積回路(IC)産業投資ファンドの第3弾を始動する見込みだと紹介。「ビッグファンド」は株式投資をはじめとするさまざまな方式を採用して投資を行い、2014年の第1弾では1387億元(約2兆8000億円)、19年の第2弾では2041億5000万元(約4兆1200億円)を調達してきたとした上で、今回の第3弾は過去2回を上回る3000億元(約6兆1000億円)の調達を見込んでいると伝えた。

また、「ビッグファンド」を始動する背景には米国による技術封鎖の強化があるとし、米国が昨年10月に中国に対して大規模な半導体チップ制裁を実施するとともに、日本やオランダなどを巻き込んで半導体製造設備の対中輸出を封鎖したと紹介。このような状況の中、中国は半導体の自給自足を実現することが急務となっているとした。

一方で、ここ数年は「ビッグファンド」の運営方式が疑問視されているとも指摘。政府がビッグファンドで巨額の資金を調達して半導体チップ産業に資本を配分しているにもかかわらず、中国国内の半導体チップや設備の製造技術開発でブレイクスルー実現に至っていないとの見方を伝えた。

さらに、「ビッグファンド」に絡む汚職や不透明な資金使用も批判の的になっているとし、先の2回の「ビッグファンド」を唯一管理してきた華信投資(Huaxin Capital)の複数の幹部と元幹部が、21年以降中国の反腐敗機関の調査を受けているにもかかわらず、第3弾のファンドにおいても同集団の管理者として残る見込みだと伝えている。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携