「大英博物館からの脱出」動画が大注目、中国で文化財返還の声が高まる―英メディア

Record China    2023年9月9日(土) 13時0分

拡大

8日、環球時報は、中国のネット上で自国の文化財返還を訴える「大英博物館から脱出」と題した動画が大きな注目を集めているとする、英メディアの報道を伝えた。写真は大英博物館。

2023年9月8日、中国紙・環球時報は、中国のネット上で自国の文化財返還を訴える「大英博物館から脱出」と題した動画が大きな注目を集めているとする、英メディアの報道を伝えた。

記事は、英BBCの6日付文章を紹介。文章は、中国で近ごろ、「大英博物館からの脱出」と題した3つの短編ビデオからなるシリーズが再生回数を大きく増やし、大英博物館に対して文化財の返還を求める声が高まっているとした。

そして、この動画シリーズが大英博物館に収蔵されている玉壺に命が吹き込まて人間の形になり、同博物館を脱出するストーリーで、中国のショート動画アプリ「抖音」(TikTok)で公開されて2億9000万回再生されているほか、動画クリエイターも1週間で数百万人のフォロワーを獲得したと紹介した。

また、この玉壺は2011年に中国人芸術家によって制作されたものであり、厳密な意味での文化財ではないとする一方、同博物館をめぐっては先月収蔵品2000点が「紛失、盗難、破損」していると報じられ、同博物館に対する圧力が高まっていると説明。動画シリーズは中国政府系のメディアからも強い支持を受けており、中国古代の絵画や彫刻の登場人物に扮(ふん)する同様の作品を掲載するネットユーザーも出ていると伝えた。

その上で、中国社会ではここ数年、文化遺産とその帰属が大きな関心事となっており、海外に持ち去られた中国の文化財の返還を求める声も強まっていると紹介。昨年、高級ブランドのディオールが中国の伝統的なデザインのドレスを発表したところ、中国のネット上で「文化の流用だ」と強い反発が巻き起こったほか、今年の旧正月前後には、大英博物館を訪れた中国のネットユーザーが展示されている中国の文化財を見て「これらのコレクションはホームシックに違いない」と語る動画が中国のソーシャルメディアで拡散し大きな人気を集めたとしている。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携