脱税疑惑で主演ドラマの配信が危ういと報じられた中国の女優ソン・ズーアル（宋祖児）がこのほど、脱税額を進んで納付したことで待機作の「無憂渡」が配信できそうとの観測が流れ、ドラマファンの注目を浴びている。

当初、内部告発の形で明るみになった脱税額は4500万元（約9億円）で、このほど納めた税額は283万元（約5670万円）。回数などの情報は明らかになっていないが、納付から24時間以上たった今、税務当局からの公告が発表されていないことから、順次納付していけば、作品のお蔵入りや芸能界からの締め出しなど最悪の事態を回避できるとみられている。

中国では近年、男性芸能人は買春行為、女性芸能人は脱税行為で芸能界から追放される事件が続出。脱税に至った経緯の多くは、大手マネジメント事務所から独立した後、個人事務所を立ち上げて特定の親族が経営に携わるようになり、脱税目的で複数の会社を設立させたり、売り上げを個人口座に入金させたりと、税への理解と意識の欠如によるものだ。

ソン・ズーアルが今回の危機を乗り越えられれば、アレン・レン（任嘉倫）と共演した「無憂渡」をはじめ、来年公開予定のリウ・ユーニン（劉宇寧）と共演の「折腰」などの注目作は無事配信できるとみられ、ファンからは「作品には多くの関係者、役者、資本が携わっていて、お蔵入りになったらすべての努力が水の泡に」「せめて『無憂渡』は無事配信されてほしい」などの作品への期待や、「とりあえず危機を乗り越えることになりそうだが、リスキー芸能人のレッテルを貼られると、今後資本から敬遠されかねない」「税務当局は是正の機会を1回しかくれないので、今後は注意しないと」などのコメントが寄せられた。（編集/RR）