中国の新エネ車は「オオカミがきた」ではない―中国人アナリスト

Record China    2023年9月15日(金) 5時0分

拡大

中国紙・環球時報(電子版)は11日、中国の新エネルギー車は「オオカミがきた」ではないとする、中国の自動車業界アナリストによるオピニオン記事を掲載した。

中国紙・環球時報(電子版)は11日、中国の新エネルギー車は「オオカミがきた」ではないとする、中国の自動車業界アナリストによるオピニオン記事を掲載した。

新エネルギー車とは、中国における電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)の総称。

記事はまず、「世界の主な自動車ショーのほとんどが自動車大国で開催され、世界の自動車産業のバロメーターとも呼ばれてきた」とし、先日まで開催されていた欧州最大級の自動車ショー「IAAモビリティ(ミュンヘン・モーターショー)」で、「中国からの出展者がその電気自動車(EV)の力強い台頭と国内外での市場シェア拡大により大きく注目された」とした。

その上で、「中国の自動車メーカーがEVの世界的競争で優れたパフォーマンスを見せていることは必然的に、従来の世界的な産業構造に一定の衝撃を与えるとともに、一部の世界的な老舗ブランドにもプレッシャーを感じさせている。中国メーカーのパフォーマンスをめぐり、業界への警告として『オオカミがきた』と叫ぶ人もいれば、『華々しく注目を浴びた中国メーカーが出展していなければ、ミュンヘン・モーターショーは地域的な自動車ショーに落ちぶれていただろう』との認識を示す人もいる。われわれはこうした雲や霧のような障害物を払拭し、業界の本来の姿を取り戻さなければならない」とした。

記事は、「中国は、1984年に初の外資との合弁による自動車メーカーが誕生して以来、後進的で低効率、低生産性の国から世界一の自動車生産・消費国に発展した。その間、いくつかの独自ブランドの自動車メーカーが苗木からそびえ立つ大木に成長した。当初、中国メーカーの主要な自動車ショーへの参加は、暫定的で一貫性のないものが多かった。燃料車の時代において中国メーカーは後発のプレーヤー、模倣者・追随者であり、老舗ブランドに追いつき追い抜く機会と可能性を得るのは難しかった。しかし、国家的な新エネ車産業政策の強力な推進力の下で、中国メーカーは結集して新エネ車の開発に取り組み、新たな『サーキット』で先頭を走っている」とした。

さらに、「中国は世界最大の自動車市場であるだけでなく、世界最大の新エネ車市場でもあり、多くの西側の自動車メーカーにとって主要な市場でもある。全業界が新しいテクノロジーや優秀な後発者による挑戦に直面しており、自動車業界も例外ではない。中国の自動車産業が発展する中、一部の国が世界的競争において自国の産業や企業を保護するために、外来の衝撃に抵抗し十分な緩衝時間を残すために何らかの規制や政策を導入する可能性も排除できない。この点において、中国のEVメーカーは十分な心構えをしておかなければならない。中国自動車メーカーの『侵略』に抵抗する政策の第一波は最も強力である可能性があり、その後、競争の弱体化に伴い徐々に減少し、最終的には動的バランスに達する可能性がある。欧米のメーカーが中国市場を開拓した際、最善を尽くしてあらゆる手段を講じたのと同じように、中国の自動車メーカーも心理状態を安定させなければならない」とした。

記事は、「業界での成熟した経験と技術を持つ西側の自動車メーカーは当面、中国の自動車産業の発展を有益な刺激と考え、できるだけ早く『コンフォートゾーン』から抜け出した方が良いかもしれない」とし、「抑圧と保護は不健全な精神であり、健全な競争環境を形成し、合理的な貿易枠組みを構築する必要がある。業界の発展は、参加者全員の努力と貢献にかかっており、中国と西側の自動車業界はいずれも、より多様化、ハイテク化、環境に配慮した発展の未来を望んでいることだろう。健全で秩序ある市場では、中国と西側の自動車メーカーの発展は、『ジャングルの法則』に従うのではなく、市場の需要を高め、より多くのより良い選択肢を消費者に提供する技術の進歩にかかっている」とした。(翻訳・編集/柳川)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携