7年前に買った新エネ車の電池は今どうなっている?―中国メディア 

Record China    2023年9月13日(水) 7時0分

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11日、観察者網は、中国で約7年前に出回るようになった新エネルギー車に搭載されている電池の状況などについて紹介する記事を掲載した。写真はEU260。

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2023年9月11日、中国のニュースサイト・観察者網は、中国で約7年前に出回るようになった新エネルギー車に搭載されている電池の状況などについて紹介する記事を掲載した。

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記事は、北京市内に住む柯(コー)さんが16年11月に購入した北京汽車の電気自動車(EV)EU260に今も乗り続けていることを紹介した。柯さんは「夏場にエアコンをつけた時の航続距離は240キロ。これでも当時は航続距離が長いとされていた。価格も決して安くなく、政府による10万元(約200万円)の補助を差し引いて15万元(約300万円)支払った」と語るとともに、現在の状況について「7年間で12万キロ走ったが、今もフル充電で210〜220キロ走れる」と説明し、世間で言われている電池の劣化について「航続距離の減衰は確かにあるが、言われているほど大げさではない。あと数年は運転するつもりだ」とした。

EU260

また、ガソリンの小型車が欲しかったもののナンバー取得の抽選になかなか当選せず、「開発の初期段階で電池にもいろいろ問題があると言われていた時代で、選択肢もなかったが、ないよりはあったほうが良いぐらいの気持ち」で17年にEVを購入したという孫(スン)さんは、購入から6年ほどが経過した今も同じ車を乗り続けており「航続距離は確かに新車には及ばないが、毎日の通勤には何の問題もないし、フル充電すれば160~170キロは走ってくれる」と語り、やはり電池の劣化を許容範囲内と捉えて今後しばらくは乗り続ける意思を示したという。

一方で、やはり6年ほど前にEVを購入した方(ファン)さんは電池の劣化や航続距離の短さが気になり、中・高級EVを求めて中古車市場を探したところ、買い取り価格があまりにも低かったことに驚きを覚えた。中古車業者によると、年式の古いEVに市場はほとんどなく「たとえこちらがお金を払っても売れない状況」だという。

記事は、10年代後半から出回り始めたEVの第1陣が引退のピークを迎えつつあり、22年末までに51万台が廃車となり、24万1000トンの電池が廃棄になったと紹介。また、新エネ車の保有台数増加に伴い、廃車台数も増加の一途をたどっている状況だとし、各車が使用済み電池の再利用ビジネスモデルを展開し始めているとした。その例として今年の初めに寧徳時代が広東省佛山市に238億元を投資して「自動車用電池のリサイクル利用を主な原料供給ルート」とする総合新素材生産施設を建設すると発表したことを挙げ、同社以外にも自動車会社やサードパーティーの自動車電池リサイクル企業も市場シェア獲得に向け動きを見せていると伝えた。

一方で、「自動車用電池リサイクル市場には、なおも解決すべき喫緊の課題が多い」とし、現状では業界内に主な事業として電池をリサイクルする企業がほとんどなく、基本的に他事業の片手間として取り組んでいると指摘。23年現在で中国の新エネ車用動力電池の標準リサイクル率は25%未満にとどまるとみられ、市場参入の敷居の低さ、リサイクルチェーンの不明確さ、不完全な標準体系、低い技術レベル、不健全な政策システム、不十分なビジネスモデルといった問題を露呈しているとし、来る「自動車電池廃棄ピーク」に向けて業界内の整備、規範化が必要であるとの認識を示した。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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