Record China 2023年9月18日(月) 18時20分
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15日、中国新聞週刊は、中国の各種学校で食堂で調理する給食から調理済み食品の配送に移行するケースが増えるとともに、保護者からの苦情も相次いでいると報じた。資料写真。
2023年9月15日、中国新聞週刊は、中国の各種学校で食堂で調理する給食から調理済み食品の配送に移行するケースが増えるとともに、保護者からの苦情も相次いでいると報じた。
記事は、江西省贛州市蓉江新区の小中学生の保護者が近ごろSNS上で「学校に配達される調理済み給食のスピードが遅く、品質が悪く、味も悪い」と苦情を訴える動画を投稿したと紹介。ある保護者は実際に配送されたという食事の画像を紹介し「肉は塩辛く、野菜の葉っぱは黄色く、子どもの感想文でも肉は非常に塩辛く、野菜の葉は黄色く、湯葉は酸っぱくてまったく食べられなかったと書かれていた」と子どもの声も伝えたほか、食べた後に子どもが下痢をしたなどの感想を述べた親も数人いたとした。
その上で、同新区の当局が「給食はセントラルキッチンで製造し、区内の学校に一括配送している」と回答、今回の苦情を受けて幼稚園では一時配送を停止する一方で、小中学校への配送は継続する姿勢を示したと伝えた。そして、厳密に言えばセントラルキッチンは調理済み食品とは異なるものの、このトラブルをきっかけに「学校給食としての調理済み食品をどう見るか」についての議論が白熱化しているとした。
実際、中国各地の学校では近ごろ調理済み食品による給食の導入が進んでいるようで、湖北省江陵県では8月28日、3000万元(約6億円)を投じて調理済み食品の配送サービス導入計画を立てたほか、武漢大学の食堂でも調理済みパック食品を学生に提供していると記事は紹介した。
一方で、調理済み食品を巡るトラブルも頻発しており、9月8日には江蘇省無錫市の小学校の調理済み食品給食に賞味期限切れの食材が使われているとの指摘があり、当局が否定したほか、9月9日には遼寧省瀋陽市の小学校で始業式からわずか数日の間に下痢で登校できなくなった児童や、「食事がおいしくない」とこぼす児童がいるとの情報がネット上で拡散したとしている。
さらに、調理済みの食品を導入した学校では、昼食の時間が近づくと弁当を持った保護者が校門に殺到、門の中にいる子どもたちに弁当を手渡す光景が繰り広げられてさえいると伝えた。
記事は、中国教育科学研究院の研究員が「学校食堂の基本原則は、生徒の健康と正常な発育を確保するため、栄養価が高く、風味豊かな季節の食事を提供すること。調理済み食品は過剰に加工され、添加物が多く含まれている可能性がある」との見方を示し、弁護士からは調理済み食品に関する法整備は完全ではないとの指摘も寄せられたと紹介した。そして、教育専門家も「調理済み料理を導入する前に、科学的な証明と評価によって子どもたちに必要な栄養の条件を満たしているか確認する必要がある。問題を解決できなければ、早急な導入は保護者の反発を免れない」とコメントしたことを紹介した。(翻訳・編集/川尻)
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