フィリピン、中国が南シナ海に設置したフローティングバリアを撤去へ―独メディア

Record ASEAN    2023年9月26日(火) 12時0分

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25日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国が南シナ海に設置したフローティングバリアについてフィリピン政府が撤去する意向を示したと報じた。

2023年9月25日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国が南シナ海に設置したフローティングバリアについてフィリピン政府が撤去する意向を示したと報じた。

記事は、フィリピン政府が24日、同国と中国の間で領有権を巡る争いがあるスカボロー礁(中国名は黄岩島)に中国がフローティングバリアを設置して同国の漁師による操業を阻止するとともに、中国の海警船が付近海域をパトロールしているとする写真を発表したことを紹介。英ロイターの報道として、同国の沿岸警備隊が22日のパトロール時に長さ約3.3キロのフローティングバリアを発見したと伝えた。

そして、同国のアニョ国家安全保障担当顧問が25日に「中国海警によるフローティングバリア設置を非難する。中国はフィリピン漁師の伝統的な漁獲権を侵害している。一切の適切な行動によって、これらの障壁を撤去する」とコメントし、同国外務省も同日にフローティングバリア設置が国際法に違反するとの認識を示し、あらゆる適切な措置を講じて自国の主権と漁師の生存基盤を守る姿勢を示したことを紹介している。

一方で、中国外交部は25日に「黄岩島は中国固有の領土であり、同島および付近の海域に争うべくもない主権を持っている」との立場を改めて示すとともに、22日にフィリピンの漁業・水産資源局の船が中国側の許可を得ずに同島付近の海域に進入しようとしたため、中国海警が必要な措置を講じてフィリピンの船を駆逐したと主張したことを伝えた。

記事はスカボロー礁について、フィリピン北西部の海岸から230キロの同国の排他的経済水域(EEZ)内にあり、同国と中国本土、台湾が領有権を主張していると紹介。現在は中華人民共和国が実効支配しており、12年にフィリピンと中国本土の船によるにらみ合いが生じ、ハーグ国際仲裁裁判所が16年に「中国による南シナ海全体の主権訴求に法的、歴史的な根拠はない」との裁定を下したものの、中国側はこの裁定を認めていないと説明した。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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