深センの開発業者が物件完成前から投資額の10倍の資金を受領か、市民が告発―中国メディア

Record China    2023年10月9日(月) 11時0分

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7日、南方都市報は、広東省深セン市で建設中の集合住宅について、開発業者が投資額の10倍近い資金を未完成のうちから受け取っていたと市民から告発を受け、当局が調査に乗り出したと報じた。

2023年10月7日、南方都市報は、広東省深セン市で建設中の集合住宅について、開発業者が投資額の10倍近い資金を未完成のうちから受け取っていたと市民から告発を受け、当局が調査に乗り出したと報じた。

記事は、今年9月中旬にネットユーザーから「同市竜華区にある天和北苑プロジェクトで建設の進ちょくが緩慢になっており、予定通りに棟上げができていない。しかも投資額が1億410万元(約21億円)と公示されているにもかかわらず、完成しないうちから開発業者が10億元(約210億円)も受け取っていた」との告発が中国国営メディア・人民網の掲示板に寄せられたと紹介した。


そして、問題とされた建設プロジェクトについて、建物は「安居型商品房」という低収入などの理由で住宅の確保が困難な市民向けに建設コストに近い価格で提供される商品住宅計3棟で、販売平均価格は1平方メートル当たり2万7250元(約57万円)、2025年6月30日までに引き渡し予定となっていること、開発業者は不動産大手・遠洋集団傘下の深セン市栢恒商貿であると伝えた。

その上で、施工が遅れている問題について「7月末に3棟全ての棟上げが終了する予定だったが一度8月31日に遅延することが発表された。しかし8月31日になっても完了しなかった」との市民による情報を紹介した上で、同市住宅・建設局が「建設プロジェクト責任者と企業責任者を呼びつけて話をするとともに、人力・物力・財力を増強して施工を加速するよう督促状を出した結果、9月19日に棟上げが完了した」と回答したことを伝えている。

一方、資金の問題については竜華区住房・建設局が9月22日に「開発業者に対して住宅の事前販売(プレセール)資金口座を行政監督管理の対象とするよう命じ、開発業者はこれに同意して協力の意向を示した。一方で銀行の協力度が低いため、書簡を出して協力を求めている。速やかに資金口座を行政監督の対象とし、開発業者によるプレセール資金の正しい使用を厳しく監督すべく、引き続き銀行に働きかける」とコメントしたことを紹介した。


この件について、中国のネットユーザーは「1億の資金で、完成してもいないのに10億元受け取ったことについて当局が全然回答していない」「これは非協力的な銀行にきっと何か問題があるんだろうな」「当局は結局何も動いていないってことではないか」「中国でいつまでたっても完成せず放置された建物が続出する元凶は、完成前に販売するプレセール制度だろう。その次に、政府の監督管理不行き届きと、開発業者の管理資金流用だ」といった感想を残している。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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