Record China 2023年10月12日(木) 9時0分
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10日、環球時報は、欧州で電気自動車(EV)に続き風力発電分野でも「中国脅威論」が出現し、同様に反ダンピング調査の実施に向けが動きが出ていることを報じた。
2023年10月10日、環球時報は、欧州で電気自動車(EV)に続き風力発電分野でも「中国脅威論」が出現し、同様に反ダンピング調査の実施に向けが動きが出ていることを報じた。
記事は、欧州連合(EU)のディディエ・レインダース司法担当委員が先日フランスメディアに対して「風力発電の分野では、多くの欧州企業の製品が中国との直接競争に直面している。中国当局が過剰な補助金を提供しているのであれば、EV同様に調査を開始することもあり得る」と述べたほか、英フィナンシャル・タイムズ紙も、EU当局関係者が6日に「EUは中国の風力発電産業に対する補助金関連調査を検討している」と語ったことを報じたと紹介した。
また、欧州メディア「エネルギー・ポスト」が、欧州は現状で中国から大量の風力タービンの完成品を輸入していないものの、多くの部品において中国のネオジムやジスプロシウムなどのレアアース資源に大きく依存していると指摘したこと、フランスの風力エネルギー企業がこのほど国際再生可能エネルギーアライアンスを通じて、中国企業との「不公平な競争」に対処するため、欧州が風力エネルギー分野で「野心的な産業政策」を採用するよう訴えたことを伝えている。
その上で、中国(深セン)総合開発研究院の韋福雷(ウエイ・フーレイ)氏が「風力発電技術はヨーロッパが発祥であり、多くの中国企業はヨーロッパから多くを学んだ。そして10年以上の発展を経て、風力発電分野における中国の技術は徐々に欧州を追い抜きつつある」と分析したことを紹介。一部の海外メディアの統計によると、現在の風力発電機メーカー世界ランキング上位15社のうち、中国が半分以上の9社を占め、欧州の5社を上回っているほか、世界の風力発電機器完成品製造市場シェアの約3分の2を中国企業が占め、重要部品製造でも60〜70%の高いシェアを持っているとした。
記事は、EUの再生可能エネルギー目標が近ごろ更新され、30年におけるEU諸国の再生可能エネルギー使用比率目標が32%から42.5%に引き上げられたと紹介した上で、韋氏が「中国の風力タービンに対する補助金調査を欧州が決定すれば、その影響は風力タービンの産業チェーン全体に及ぶことになるが、EU域内の製造能力だけに頼っていては生産能力が不足し、コストも下がらないため、欧州が掲げた目標の達成は不可能だろう」との見方を示したことを伝えている。(翻訳・編集/川尻)
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