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無人運転車の開発進む、日米欧が主導権争い―中国紙

Record China    2014年8月6日(水) 11時14分

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5日、英国政府はこのほど、英国の公道での無人運転車の走行を来年1月から許可すると発表した。米国の多くの州もこれまでに、無人運転車の路上での試験走行を許可する法律を採択している。資料写真。

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2014年8月5日、英国政府はこのほど、英国の公道での無人運転車の走行を来年1月から許可すると発表した。米国の多くの州もこれまでに、無人運転車の路上での試験走行を許可する法律を採択している。人民日報が伝えた。

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無人運転車技術は日増しに向上しており、米国・日本・欧州などが技術の主導権争いを展開している。だが無人運転の自動車が道路を走るには、従来の有人運転との違いに対応した、交通関係の法律や都市インフラなど一連の調整が必要となる。

▼無人運転車の大半はまだ路上テストの段階

グーグル社は今年上半期、無人運転車の分野で二つの大きな進展を実現した。一つは、都市の路上での無人運転車の初の試験走行を行ったこと、もう一つは、人為的な操作を完全に排除した全自動の方向に舵を切ったことだ。

米国では現在、ネバダ州・フロリダ州・カリフォルニア州・テキサス州・ミシガン州・首都ワシントンですでに、無人運転車の公道での走行を許可する法律が制定されているが、いずれもテストを目的とした走行に限られている。グーグルの無人運転車はすでに公道での100万km以上のテストを行っているが、交通事故は一度も起こしていない。

日本は無人運転を「自動運転」と定義している。日本政府は、自動運転技術の開発を経済成長戦略に組み込み、2020年までに自動運転システムの試用を実現する方針を打ち出している。日本の自動運転技術は応用化開発の加速期に入ったと言える。2013年9月から11月までに、日本の3大自動車メーカーの日産ホンダトヨタは無人自動車の路上試験走行を相次いで行った。

無人自動車は英メディアでは「ロボットカー」と呼ばれる。英国政府は7月30日、英国の公道でのロボットカーの走行を来年1月から許可すると発表した。英紙「デイリー・メイル」の報道によると、英MIRA社の打ち出した民用ロボットカーは、レーダーやレーザーセンサー、カメラ、衛星ナビゲーションによって制御される仕組みで、来年年初に正式にお目見えする。過去3年にわたっても一連のテストが行われてきた。

▼無人運転技術は全自動の方向に発展

グーグルにせよ日産、ボルボにせよ、無人運転車の路上試験走行時にはドライバーが必ず付いて監視し、万一の状況の発生を防ぐ措置が取られている。無人運転車の正確性はまだ100%担保されてはいない。

だがグーグル社は今年5月、同社の無人運転車開発が現在、人為的な操作を完全に排除した全自動の方向で進められていることを明らかにした。全自動の無人運転車の公道走行試験は数年内に実現する計画だ。同社公式サイトの説明によると、全自動の無人運転車にはハンドルやアクセル、ブレーキ、シフトレバーはなく、運転はソフトウェアとセンサーだけの完全自動で行われる。時速は25マイル(約40km)に限定される。

日産の自動運転試験車両は、電気自動車「リーフ」を土台とし、3個のカメラと6個のレーザーレーダー、3個のミリ波レーダー、12個の超音波センサーが配備されている。これらのセンサーと立体地図を利用することで、車両と周囲の環境との距離の測定誤差は10cm以下に抑えられるという。日産は2020年までに、複数の車種に自動運転技術を配備する計画だ。

▼法整備や安全性などが課題に

米国社会では、無人運転車の法制についての議論が広がっており、その争点は次の二点にしぼられる。第一に、もし無人運転車が交通事故を起こしたら、責任を負うのは自動車メーカーなのか、それとも無人運転システムの供給者なのか。また無人運転車の自動車保険にどのような法律を適用するかも問題となっている。第二に、アップルの携帯電話でユーザーの位置情報が監視されているとの情報が明らかになったように、ここ数年、無人運転車のメーカーや無人運転システムの供給者、衛星ナビゲーションサービスの供給者が無人運転車のユーザーの走行データを不当に保存さらには使用するのではないかという不安が広がっている。ユーザーの居場所などの個人情報の保障を適切にできるのかなどが大きな課題となる。

日本情報通信総合研究所研究員の山口平八郎氏によると、自動運転車の実現には次の課題がある。第一に、法制整備。自動運転車で事故が発生した際の責任の所在をどうするか。自動車メーカーに責任を取らせるのか、自動運転システムの開発者か、それとも運転者か。事故に対する「自動車保険のあり方」の変更も必要となる。第二に、技術・安全面。自動運転車と手動運転車が混在して道路上に存在することで問題が引き起こされる可能性がある。交差点の右折などでは、手動運転車の運転者はほかの運転者とコミュニケーションを取ることで事故が起こらないようにしている。だが自動運転車は、道路インフラからの情報を受け取ることで状況を判断する。そのため自動運転車同士だけでなく、人間と自動運転車がコミュニケーションを取れる手段の開発が必要となる。

英国の最新の世論調査によると、英国の成人の回答者のうち56%が「無人運転車を買うつもりはない」と答えた。4分の1の回答者はさらに、このような「ロボットカー」の安全性は信頼できないとしている。

英国政府は、「科学技術で主導権を握り、経済と社会に新たなチャンスを開く」という総合判断に基づき、無人運転車の公道走行を来年から許可することを決めた。だが各種の課題の制約を受け、初期段階では、特殊な公道または専用車線だけでの走行を許可するなどの変更を余儀なくされている。無人運転車の開発は、こうした試験走行を重ねることによって、安全面でのもれを検査し、ゆっくりと改善されていく見込みだ。(提供/人民網日本語版・翻訳/MA・編集/武藤)

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