Record China 2023年10月12日(木) 6時0分
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仏RFIの中国語版サイトは11日、「新興自動車大国の中国」とする独紙ディ・ベルトの記事を取り上げた。写真は斉魯モーターショー。
仏RFIの中国語版サイトは11日、「新興自動車大国の中国」とする独紙ディ・ベルトの記事を取り上げた。
記事はまず、「これまでのところ、ドイツの道路で中国メーカーの車を見かけるのは数台だけだ。そして欧州のブランドは世界市場で優位に立ち続けている。しかし、中国は急速に追い上げている。ある研究はその速さを示している」とした。
記事は、欧州連合(EU)欧州委員会のフォンデアライエン委員長が「世界市場には今、安価な中国製電気自動車(EV)があふれている」とし、中国からのEV輸入に関する反補助金調査を正式に開始したことに触れた。
その上で、「フォンデアライエン氏の警告を受け、多くの関係者が驚いたのは、EU諸国で登録された中国車の割合が増えているからだ。しかし、中国国内における欧州メーカーの市場シェアと比較すると、それらは依然として非常に小規模だ」と指摘した。2022年の欧州市場における中国車のシェアはわずか1.3%で、21年は0.4%、20年は0.1%だった。欧州市場における欧州車のシェアはこの3年間ずっと70%を超えている。中国市場では、22年の中国車のシェアは44.8%で、欧州車のシェアは19年の約29%から22年は約23%に低下している。
記事によると、中国の自動車メーカー、吉利汽車(ジーリー)傘下のボルボを除くと、ドイツの道路で中国車を見かけることはまだほとんどない。その中でもドイツで「最強」の中国ブランドは、中国の自動車大手、上海汽車(SAIC)傘下のMGで、1~8月の新規登録台数は約1万4000台。これはシュコダの月間販売台数とほぼ同じだ。中国の市場リーダーである比亜迪(BYD)の今年に入ってからの販売台数はわずか2700台で、ドイツではほとんど存在感を示していない。しかし、これらの数字は急速に変化する可能性があり、それに伴い自動車業界における世界的な勢力分布も変化する可能性がある。
投資銀行UBSのアナリストらは、30年に世界で販売される新車の3台に1台が中国で生産される可能性があると予測している。老舗メーカーの市場シェアは現在の81%から58%に低下することになる。
中国車が参入できないのは、中国車に対して厳しい貿易障壁を設けている米国だけだ。その一方で、外国メーカーは世界最大の自動車市場である中国から追い出されるだろう。
予測によると、30年には、中国のすべての新車のうち、海外の競合他社が生産するものは14%にとどまり(それらも中国国内で生産される)、それらとは別に6%がテスラ車になるという。
記事は「この発展の原動力の一つとなっているのが中国の政治だ」とし、「中国は何年も前に自動車輸出産業を構築するという目標を掲げた。一方で、中国は世界の他の地域にはまだ存在していないEV生産のための完全な産業システムを構築しているため、電動化が中国を助けている」と指摘した。
記事によると、中国の生産コストは西側のライバルに比べて格段に低い。EVに関しては、メーカーは一部の老舗企業よりも技術的に進んでいる。そして、より低い価格と組み合わせることで、チリ、ペルー、エクアドル、エジプト、サウジアラビアなど、中国からの輸入に抵抗しない国々において明らかな競争上の優位性がもたらされる。
これらの市場は、ロシアと比べると比較的小さい。ウクライナ戦争開始以来、西側メーカーはロシアへの納入を停止している。フォルクスワーゲンやルノーなどはロシア国内の工場を手放し、ロシアにはもはや独自の自動車メーカーは存在しない。そして今、中国は隣国に出現した空白を埋めようとしている。(翻訳・編集/柳川)
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